「いだてん」第2話、ゆかりの地本格登場に住民ら満足

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観光客らでにぎわう「金栗四三生家記念館」=和水町
交流施設「高瀬蔵」でNHK大河ドラマ「いだてん」を観賞する市民ら=玉名市

 13日放送されたNHK大河ドラマ「いだてん」第2話で、後にマラソンで活躍する主人公の金栗四三が古里の熊本県玉名地域を舞台に本格的に登場した。ゆかりの場所や住民になじみのある風景が多く映し出され、関係者の注目を集めた。

 第2話の前半で描かれたのが、金栗の誕生と幼少期のシーン。和水町に現存する築200年以上の生家でも撮影された。地元の地域づくり団体代表の小山暁さん(70)は「金栗先生の生誕地として生家が全国的に知られてうれしい。できれば、もっと長く見たかった」と話した。

 生家は記念館として11日から一般公開が始まり、14日はドラマを見て訪れた観光客らで早速にぎわった。熊本市の会社員佐藤秀実さん(50)は「金栗さんが生まれ育った家と思うと感慨深い。ドラマの雰囲気も感じられた」と満足そうだった。

 成長した金栗は旧制玉名中(現玉名高)に進学。校内シーンは古い木造校舎が残る芦北町の旧女島小で撮影され、国登録有形文化財である玉名高本館の映像も流れた。「短いシーンだったが、注目していた多くの同窓生にとって楽しい回になったと思う」と同窓会の前田利為会長(77)。

 金栗が自宅と中学を走って通学するシーンは、玉名市を代表する史跡の一つ「高瀬船着場跡」でロケ。菊池川の水上交易で栄えた歴史を再現するために大掛かりなセットが組まれ、多くの市民エキストラも登場した。

 近くの交流施設「高瀬蔵」では市民観賞会があり、船着場跡のシーンでひときわ大きな歓声が上がった。市文化財保護審議会委員の荒木純治さん(77)は「史実と異なる部分もあるが、俵転がしの様子や菊池川に架かる鉄橋など、玉名らしい風景の演出が面白かった。制作側の郷土色へのこだわりが感じられた」と目を細めた。

 このほか県内関係で熊本城や田原坂、河内町のミカン畑(熊本市)、番所の棚田や矢谷渓谷(山鹿市)、二俣橋(美里町)などが映像で流れた。(蔵原博康、長濱星悟)

(2019年1月15日付 熊本日日新聞朝刊掲載)