災害ごみ迅速処理へ 計画は16市町村作成 県「行動マニュアル策定を」【大分県】

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福岡・大分豪雨では連日、大量の災害ごみが発生した=2017年7月、日田市
行動マニュアル作成のための手順書。それぞれの段階で必要とされる具体的な行動を示している

 県内は地震や豪雨などの自然災害に見舞われ、大きな被害を受けてきた。早期の復旧・復興の足かせとなるのが大量に発生する災害ごみへの対応だ。腐敗や異臭といった衛生面の問題も生じる。県は迅速な処理ができるよう各市町村に行動マニュアルの策定を促している。

 県によると、災害廃棄物の仮置き場や処分方法などを盛り込んだ処理計画は由布、杵築の両市を除く県内16市町村で作成している。国の2016年度末時点での調査では、全国1741市区町村のうち計画があるのは24%の412自治体。環境省災害廃棄物対策室は「大分は進んでいる」と評価する。

 一方、県内の自治体からは、計画があるのに「災害時に十分生かすことができなかった」との声が聞かれる。17年7月の福岡・大分豪雨を経験した日田市環境課の原田公寛主任(34)は「連日、大量の廃棄物が生じた。住民からの問い合わせも多く、日常のごみ収集も含めてやるべきことが多かった」と振り返る。同年9月の台風18号で被害を受けた自治体からも同様の意見が上がった。

 県は計画を実行するため、具体的な行動マニュアルが必要だと判断。自治体職員が取るべき対応をあらかじめ明示するよう求めることにした。

 併せて市町村向けに手順書も作った。「仮置場の設置・運営」や「収集運搬」「損壊家屋の撤去」など、災害時に想定される作業などを12項目に整理。それぞれ▽平時▽初動期▽応急対応期▽復旧・復興期―の段階ごとに、必須となる行動を挙げている。

 「住民用集積所」では、ごみの分別や出す時間帯などの排出方法を事前に決め、災害発生後の具体的な広報手段も検討するよう示している。

 2018年11月に市町村職員を対象に会議を開き、手順書の使い方を説明。19年度末までにマニュアルを作るよう呼び掛けた。

 県循環社会推進課の小田文教課長補佐(58)は「県内外で大規模災害が相次いでいる。早急に策定して有事に備えてもらいたい」と話している。