IMSA:ニッサンDPiがトリコロール採用。デイトナではアキュラ、フォードもヒストリックカラーに

 2019年のIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ(WSCC)にフル参戦するコア・オートスポーツは1月16日、今季から導入する『ニッサンDPi』のカラーリングを発表。ニッサン伝統のトリコロールカラーをまとったマシンイメージが公開された。

 18年はフランス、オレカ製のLMP2カー『オレカ07』を導入し、シリーズ最高峰のプロトタイプ(P)クラスに参戦してシーズン2勝を挙げたコア・オートスポーツ。

 チームは当初、19年はPクラスから分離するLMP2クラスに参戦する意向を示していたが、18年までニッサンDPiで活動してきたテキーラ・パトロン・ESMが活動を休止することに伴いニッサンブランドのDPiマシンを入手。一転して総合優勝を争うDPiクラスにフル参戦することとなった。

 そんなコア・オートスポーツは今回、ホームページ上でブルー、ホワイト、レッドのトリコロールカラーをまとったマシンイメージを公開した。このリバリーはIMSAの50周年を記念したもので、91年のデイトナ24時間を制した『ニッサンR91CP』を想起させるが、チームによればIMSA GTP時代を象徴する一台となっている『ニッサンGTP ZXターボ』をイメージしたという。

「19年がIMSAの50周年にあたると知り、我々は何か特別なことをしたいと思っていた」と語るのはチームのオーナー権ドライバーであるジョナサン・ベネットだ。

「ニッサンの一員として19年シーズンを戦うことが決まったとき、どのリバリーカラーを使うかは迷いもしなかったよ。GTP時代にみられた伝統のレッド、ホワイト、ブルーのトリコロールでなければならないと確信したんだ」

「ソーシャルメディアでファンのリクエストを見てみると、我々が正しい選択をしたことは明らかだった」

 ベネットのほか、コリン・ブラウン、ロイック・デュバル、ロマン・デュマというドライバーラインアップで開幕戦デイトナ24時間に臨むコア・オートスポーツの54号車ニッサンDPiは、このトリコロールカラーでシリーズの全ラウンドを戦う予定だ。

■アキュラARX-05とフォードGTもリバリーカラーに

ファン・パブロ・モントーヤらがドライブする6号車アキュラARX-05
91年のデイトナ24時間で総合優勝を果たしたニッサンR91CP
54号車ニッサンDPiのイメージ元となったニッサンGTP ZXターボ

 1月24日に開幕するデイトナ24時間では、ニッサンDPiの他にも懐かしいカラーリングが復活する。

 アキュラ・チーム・ペンスキーが走らせる2台の『アキュラARX-05』は、91~93年にかけてGTPライトクラスで3年連続チャンピオンを獲得したコンプテック・レーシングのアキュラ・スパイスでみられたデザインを踏襲。

 元はホワイトを基調にブラックとオレンジのラインが入っていたマシンの側面に、オレンジの差し色が多く入ることとなった。また、この新デザインには、プレミアムオーディオシステムのELS STUDIO 3Dとチームの新たなパートナーシップも組み込まれているという。

 また、GTル・マンクラスに参戦しているフォード・チップ・ガナッシ・レーシングは、2台のフォードGTに2種類の新カラーリングを用意した。

 まず1台目の66号車フォードGTは、85年のデイトナ24時間でGTOクラス優勝を飾った、ラウシュ・レーシングのフォード・マスタングのカラーリングを再現したものに。このホワイト×レッドのカラーリングにより16年の登場以来、一貫して星条旗をイメージしたトリコロールカラーが採用されていたフォードGTが、初めてツートンカラーを披露することとなる。

 もう一方の67号車の新デザインは、チームのスポンサーのひとつである、カストロールを前面に出したグリーン、ホワイト、レッドからなる伝統のカストロールカラーだ。チップ・ガナッシは事前の公式テストで真っ白なマシンを走らせ、デイトナの本戦ではリバリーカラーとすることを予告していたが、いずれもこれまでのイメージから大きく異なるカラーリングとなっている。

 50周年を迎えるIMSAが運営する北米スポーツカーシリーズの最高峰、ウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップは1月24~27日、デイトナ・インターナショナル・スピードウェイで開幕戦が行われる。

85年にデイトナを制したマスタングのリバリーカラーとカストロールカラーとなったフォードGT
91年からGTPライトクラス3連覇したアキュラ・スパイス
アキュラ・チーム・ペンスキーのアキュラARX-05
リバリーカラーをまとったアキュラARX-05。昨年のカラーリングと比べてオレンジの部分が増えている

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