気候変動と保護主義が大きな懸念 グローバルリスク報告書2019年版

米国のトランプ大統領に代表される保護主義が懸念される(出典:Flickr)

世界経済フォーラムは16日、「グローバルリスク報告書2019年版」を発表した。同報告書は、毎年1月に開催される世界経済フォーラム年次総会(通称:ダボス会議)の討議に活用されるほか、各国の政府や企業らの長期戦略策定にも影響を与えるとされている。今回は気候変動に関するリスクが、今年最も影響を与える5つのグローバルリスクのうち4つを占めた。

報告書の基となるグローバルリスク意識調査(GRPS)において、世界中の専門家など約1000人の回答者に今年のリスクについて調査。専門家の90%は今年は主要国間で経済的対立がさらに高まると予想した。また、88%は多国間貿易の規制や協定がさらに崩壊すると予想している。保護主義・自国第一主義の広がりが影響しているとみられる。

影響の高い上位5リスク
1.大量破壊兵器
2.気候変動の緩和・適応の失敗
3.異常気象(洪水、暴風等)
4.水危機
5.大規模な自然災害(地震、津波、火山爆発、地磁気嵐等)

発生可能性の高い上位5リスク
1.異常気象(洪水、暴風等)
2.気候変動の緩和・適応の失敗
3.大規模な自然災害(地震、津波、火山爆発、地磁気嵐等)
4.大規模なデータの不正利用 / 窃盗
5.大規模なサイバー攻撃

■ニュースリリースはこちら
https://weforum.ent.box.com/s/r52qqqvx6tzptxlyvcp48tx4jfosanez

(了)

リスク対策.com:斯波 祐介

© 株式会社新建新聞社