【特集】災害情報を地図に 神戸市「LINE」を使ったシステム導入へ

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無料通信アプリLINEを活用した神戸市の取り組みをご紹介します。

2016年最大震度7を記録した熊本地震。被災者が安否確認をはじめ支援を求める手段として利用したのがtwitterやFacebookなどのSNSでした。
そんな中、災害情報を効率的かつ迅速に共有しようと神戸市があるスマホアプリを使ったシステムの導入に向け動き出しています。

そのアプリというのが無料通信アプリLINE。メッセージや画像のやり取りをはじめ通話もできる便利さからユーザーはうなぎのぼりに増え、いまや日本人の6割以上がサービスを利用しています。

「SNSの情報をいかに集約をして使えないかと思い、取り組みを始めたのが最初です。」(神戸市危機管理室  橋本寛記さん)

神戸市が導入を検討しているのは市民から情報を集めどこで何が起こっているのかを把握、共有するシステムです。

実際に見せてもらいました。

「まずは、LINE上でこのQRコードを読み取っていただいてチャットボットと友だちなっていただきます」(橋本さん)

あらかじめLINEで専用プログラムを登録、目の前の状況をメッセージとして送ります。

後は返ってっくる質問に沿って位置情報や画像を貼り付けるだけ。

すると送信した画像やメッセージが自動で地図に反映されます。さらに近くで何が起こっているのかを知らせてくれる機能も。

LINEの運営会社や地元のNPO法人と協力し完成を目指していて、去年12月自治体として全国で初めて実証実験にこぎつけました。

もう実用化は目前と言いたいところですが、いつ運用始めるかはまだ決まっていないんです。

それには理由が。

このシステムは災害が起こった時情報を提供する人が多いほどより詳しい地図ができる仕組み。

しかし、お年寄りを始めLINEを使えない、使わないという人はまだまだ多いのが現状です。

このプロジェクトに参加するメンバーの一人、NPO法人コミュニティリンクの榊原さんは、阪神淡路大震災での被災経験から情報共有の大切さを強く訴えます。

宝塚に住んでいた榊原さんは、友人となかなか連絡が取れず家に足を運んで安否を確認しました。

そもそもLINEが誕生したきっかけは、2011年に起きた東日本大震災でした。

電話が繋がりにくい状況だったことを受け、インターネットを使って連絡が取れるようにと震災の3ヶ月後に実用化。

相手が自分のメッセージを読むと既読と表示される機能は、災害時、安否確認において重要な役割を果たしてきました。

「防災訓練の中で実際にそのLINEを使ってもらい認知力を上げ、啓発していきたいなと」 (NPO法人コミュニティリンク 榊原貴倫さん)

プロジェクトでは会議に地域の人を招いてシステムの使い方や効果について理解を深める活動を進めています。

課題はまだまだ残っていますが、榊原さんをはじめとするメンバーの努力は確実に実を結び始めています。

人と人を結んできたLINE。あの日の教訓が生き続ける神戸の街で、命をつなぐ新たな使命を託されています。