(株)シベールが民事再生法を申請、山形県では上場倒産は18年4カ月ぶり

 (株)シベール(TSR企業コード:210031050、法人番号:5390001000864、山形市蔵王松ケ丘2-1-3、設立昭和45年10月14日、資本金4億8835万5000円、黒木誠司社長)は1月17日、山形地裁に民事再生法の適用を申請し同日、監督命令を受けた。申請代理人は粟澤方智弁護士ほか(奥野総合法律事務所・外国法共同事業、東京都中央区京橋1-2-5、電話03-3274-3805)。監督委員には田中暁弁護士(弁護士法人あかつき佐藤欣哉法律事務所、山形市相生町5-25、電話023-632-2070)が選任された。
 負債総額は19億6298万円(平成30年8月31日現在)。

 山形県での上場会社の倒産は、平成12年9月に民事再生法の適用を申請した東証2部上場で、配電盤・制御盤製造の川﨑電気(株)(現:(株)かわでん、TSR企業コード:210008016、法人番号:4390001010708、南陽市、負債253億1000万円)以来、18年4カ月ぶり。

 山形県や宮城県が地盤の洋菓子メーカー。ラスクは高い知名度を誇り、贈答用ラスクはとくに有名で、ラスクブームも形成していた。平成17年7月、JASDAQに上場。店頭販売のほか、通信販売、百貨店などの卸売りを手がけ、平成20年8月期は売上高44億5389万円をあげていた。
 しかし、贈答品の売上が減少するなど経営環境が悪化。30年8月期は売上高26億7092万円と減収に歯止めがかからず、3期連続の営業赤字を余儀なくされ、継続企業の前提に関する重要事象を記していた。キャッシュフローも悪化し、資金繰りが限界に達し31年1月18日に支払い期限が到来する債務の弁済が困難となり、今回の措置となった。
 今後、スポンサーに対して事業を譲渡する計画。また、1月17日付けで東京証券取引所より整理銘柄に指定され、その後に上場廃止となる見通し。
 なお、債権者説明会を1月21日、午後2時より大手門パルズ(山形市)で開催する予定。

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