神奈川でも26カ所少ないリストを提示 勤労統計で厚労省

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 毎月勤労統計の不正調査問題に絡み、厚生労働省が神奈川県内の調査対象の事業所を減らそうとしていたことが17日、県への取材で分かった。今年1月からの調査対象について、本来より26カ所少ない事業所リストを提示、問題発覚後に撤回していた。黒岩祐治知事は会見で「こんなことがあり得るのか。全数調査が基本なのに理解できない」と指摘、国の対応に疑問を呈した。

 県によると、県内で同統計の調査対象となる事業所(従業員30人以上)は約1千カ所。このうち従業員500人以上の大規模事業所は約330あり、全数調査が必要とされている。

 厚労省は昨年6月27日付の通知で、今年1月以降の対象事業所について「部分入れ替え」を実施すると説明。添付した事業所リストでは、26カ所の大規模事業所を省いていた。

 ただ「抽出調査に切り替える」といった内容は明記されておらず、県は従業員500人未満の事業所に関する変更と判断。総務省統計委員会の指摘で問題が発覚した直後の昨年12月に厚労省から「足りなかった26事業所を追加する」との連絡を受け、リストから抜け落ちていたことを認識したという。

 同様の通知は大阪府と愛知県にも届いており、それぞれ本来の事業所数の約1割分が削除されていたとみられる。県の担当者は「結果的に全数調査で実施し、事務に与える影響はない」と説明。黒岩知事は「明らかになった以上は国民を裏切ることがないよう、きちんと調査して再発防止に努めてもらいたい」と語った。

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