耐震不足の熊本市本庁舎で訓練 震度6強、使用不能を想定

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熊本市の震災対処訓練で、市役所本庁舎から花畑町別館跡地に避難し、救護に当たる職員ら=同市中央区
中央区で震度6強の地震が発生したという想定の訓練で、市役所本庁舎から花畑町別館跡地に避難する職員ら

 阪神大震災から24年となる17日、熊本市は耐震不足が明らかになった市役所本庁舎が被災し、使用不能になったという想定で初めての震災対処訓練を実施した。

 市は、中央区で震度6弱以上の地震が発生した際、最大約3千人に上る職員や来庁者を全て屋外に避難させ、庁舎外に臨時の災害対策本部を設けると決めている。訓練は震度6強の地震が起きた想定で、大西一史市長や防災担当職員ら約260人が参加した。

 地震発生を伝える放送が流れると、約140メートル離れた指定避難場所の花畑町別館跡地に避難し、約30分後、近くの市民会館シアーズホーム夢ホールに臨時災害対策本部を置いた。市庁舎が傾き、安全性に問題があるという報告を受けると、大西市長は市各部局を中央区内の三つの市施設に分散移転させ、被災者支援などに当たるよう指示した。

 訓練は予定通り進んだが、「実際の災害時は大混乱が見込まれるはずだ。ぞっとする」と大西市長。「花畑町別館跡地だけでは避難者を約千人しか収容できず、市民会館に設ける対策本部の通信回線や、3カ所に分散移転する組織の連携も気掛かりだ」と問題点を挙げた。今後は訓練で見えてきた課題を整理し、防災力の強化を図る考え。(猿渡将樹)

(2019年1月18日付 熊本日日新聞朝刊掲載)