ヤンキースが先発右腕・グレイの放出に向けて交渉中

オフシーズンが始まった当初、ヤンキースが先発右腕のソニー・グレイを放出するのは濃厚とみられていたが、年が明けてもグレイはまだヤンキースの一員のままである。しかし、アダム・オッタビーノと3年2700万ドルで契約合意に至り、今オフの補強がほぼ終了したタイミングで、ブライアン・キャッシュマンGMはグレイのトレード交渉を再開しているようだ。MLBネットワークのジョン・ヘイマンによると、ヤンキースはグレイ放出に向けて熱心に交渉を進めており、グレイが放出されるのは確実な情勢となっている。

ヘイマンによると、グレイの獲得を目指している可能性がある球団は、レッズ、ジャイアンツ、ブリュワーズ、アスレチックス、パドレス、ブレーブス、マリナーズだという。ヘイマンはトレードの成立が目前に迫っていることを伝えており、さらにリリーフ右腕のトミー・ケインリーとジョナサン・ホルダーの獲得可能性について問い合わせてきている球団も存在するようだ。

ジャイアンツはグレイ獲得レースに新たに浮上してきた球団だが、野球部門社長に就任したファーハン・ザイディはアスレチックス時代にグレイと関わりのある人物である。ジョニー・クエイト、ジェフ・サマージャといった主力先発投手がコンディションに問題を抱えて計算が立たないなか、グレイの獲得に乗り出しても決して不思議ではない。

ヤンキースがここまでグレイの放出を躊躇していた理由の1つとして、先発ローテーションの一角を担う予定のCCサバシアが心臓の手術を受け、コンディションが不透明な状況になっていたことが挙げられる。しかし、このベテラン左腕はすでに野球の活動を再開できるようになっており、グレイ放出に向けてのハードルは解消された。オッタビーノとの契約合意によりブルペンの頭数も揃っており、グレイをわざわざブルペンに回す必要もない。グレイ放出に向けてあらゆる条件が整い、あとはトレード成立を待つのみとなっている。

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