将来の日本を背負う「出場ゼロ」のJリーガー5名

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先日迎えた成人の日。今年は1998年4月2日から1999年4月1日に生まれた若者が新成人として門出を祝った。

日本サッカー界では、現在アジアカップに参戦中の堂安律や冨安健洋らの学年で、来年開催される東京オリンピックでの活躍も期待される世代である。

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そこで今回は、Jリーグ戦のデビューはまだだが、将来の日本代表入りが期待される新成人のJリーガーを紹介する。

波多野 豪(FC東京)

日本代表のシュミット・ダニエルをも凌ぐ身長198cmという絶対的な武器を持つ未来の日本の守護神候補。

本格的にゴールキーパーに転向したのはFC東京U-15むさしに所属してからで、それまではフィールドプレーヤーを務めることが多かった。そのためビルドアップ能力にも優れ、現代的なゴールキーパーといえる。

また、規格外なのは身長だけではなく、メンタリティも日本人離れしている。

クラブではかなり若手の部類に入るが、ムードメーカーとしての役割を担っており、誰よりもチームを盛り上げる。そのキャラクターは先輩たちにも愛され、香川真司をはじめとする他チームの選手との交流も深い。

目標は世界一のゴールキーパーになることで、同世代のジャンルイージ・ドンナルンマの活躍からも刺激を受けている。ルヴァンカップではトップチームデビューを飾っており、次に狙うのはリーグ戦での出場だ。

藤川 虎太朗(ジュビロ磐田)

全般的な攻撃性能の高い2列目のアタッカー。

中学時代はサガン鳥栖のジュニアユースに所属し、高校は地元の東福岡高等学校に進学した。2年時には主力に定着し、全国高等学校サッカー選手権大会を含む2冠に貢献。3年時は背番号10を背負った。

期待を背負って加入したジュビロ磐田では、加入早々に練習中の骨折で負傷離脱するなど、ここまでリーグ戦の出場はない。しかし、2年連続でルヴァンカップと天皇杯に出場しており、昨年の天皇杯2回戦中京大学戦では本拠地ヤマハスタジアムで初ゴールを記録するなど、着実に成長を遂げている。

オフ・ザ・ボール時の動きに課題は残すが、ボールを持てば能力の高さを見せつける。1つ学年が上の小川航基は昨年のJ1参入プレーオフ決定戦の東京ヴェルディ戦でチームを救う活躍をし、ヒーローになった。新シーズンはこのニュースターの台頭に期待したい。

伊藤 遼哉(サガン鳥栖)

昨年ドイツから逆輸入選手としてサガン鳥栖に加わったアタッカー。

東京都で生まれたが、7歳からオーストラリアのシドニーでサッカーを学び、12歳から移住したスイスでは国内のプロクラブのユースでプレーした。その後もドイツのバイエルン・ミュンヘンやシャルケなどの名門クラブのユースにも所属した異色の経歴を持つ。

体の線が細く、昨シーズン唯一の出場機会となったルヴァンカップの湘南ベルマーレ戦では試合終盤に足をつってしまうなど、まだフィジカル面には課題を残すが、積極性の高さや思い切りの良さを特長とする。

また、試合後には日本でサッカーの試合をするのは幼稚園の時以来であったことを明かし、ファンやメディアを驚かせた。

海外の複数クラブでプレーする中でヨーロッパスタイルが染み込んでおり、将来の期待値は高い。鳥栖が新たに招いたスペイン人監督ルイス・カレーラスの下で、どのような活躍を見せるのだろうか。

タビナス・ジェファーソン(川崎フロンターレ)

ガーナ人の父親とフィリピン人の母親を持ち、日本で育った圧倒的な身体能力を誇る左サイドバック。

桐光学園高校2年時に出場した全国高等学校サッカー選手権大会で優秀選手に選出され、卒業後はJ1クラブの激しい競合の末、川崎フロンターレへ加入した。

しかし、川崎での2年間でまだ公式戦の出場はない。プロ入り前から課題とされていたポジショニング能力が理由だろう。 高校まではフィジカルやスピードに関して敵無しの状態で、多少のポジショニングミスは個人能力でカバーできていた。

だが、プロではそう簡単にはいかない。特にポジショニングを重要視する川崎では致命的な弱点になるだろう。

新シーズンはFC岐阜に期限付き移籍することが発表されている。同じチームスタイルの新天地でJリーグデビューを目指すことになる。夢のプレミアリーグ移籍に向け、新たなスタートを切った。

廣末 陸(FC東京) 

チームメイトで同級生の波多野には高さの部分で大きく劣るが、ポジショニングや高精度のキックを武器としており、浦和レッズの西川周作を彷彿とさせるGK。

FC東京U-15深川では、東京オリンピックで守護神を務めることが期待されている現在スペイン3部のエストレマドゥーラUD所属の山口瑠伊と激しいポジション争いを繰り広げた。

波多野と山口が揃ってFC東京のユースに進むなか自身は昇格が叶わず、青森山田高校へ進学。そこでは1年時からポジションを掴み、3年の全国高等学校サッカー選手権大会では大車輪の働きを披露し、学校の初優勝に大きく貢献した。決勝戦での活躍は大きな話題ともなっている。

サッカー選手になっていなかったら漁師の道に進んでいたと言うほどの釣り好きで、釣った魚を自分で調理するなど、料理も得意とする。

先週レノファ山口への育成型期限付き移籍が発表され、新シーズンはJ2に活躍の場を移す。若い選手の能力を引き出すのが上手いことで知られる山口で、さらなる成長を期待したい。