球界NO1のYouTube再生回数を誇るロッテ チームを影で支える敏腕広報とは?

ロッテの広報・梶原紀章氏がコラムをまとめた書籍を発売【画像:(C)PLM】

ロッテの広報・梶原紀章氏がコラムをまとめた書籍を発売

 千葉ロッテの広報を務める梶原紀章氏が、千葉日報で連載しているコラムをまとめた書籍『千葉魂vol.5 2018マリーンズ挑戦の日々』が昨年末より発売されている。

 普段の広報業務だけでなく、コラム執筆、そして動画の再生回数が12球団ナンバー1を誇るYouTubeチャンネル「広報カメラ」の撮影など、多岐にわたる業務をこなす梶原氏。多忙な中で、2013年5月21日にスタートした千葉魂の連載は200回を超える。

 今回発売された『千葉魂vol.5 2018マリーンズ挑戦の日々』は、第198話(2017年12月5日)から第232話(2018年11月20日)までを掲載。梶原広報が自らの目で見た選手の表情、チームの裏側を、魂を込めて伝えている。

 各話の最後には、コラムを執筆した当時の心情や、掲載に至ったエピソードが添えられた「カジワラ魂」、「福浦通算2000安打までの軌跡」も盛り込まれており、千葉ロッテファンにはたまらない一冊となっている。

「福浦通算2000安打までの軌跡」は1992安打目から偉業達成の瞬間まで、福浦選手の安打を放った直後の思い、打席での内容を事細かに紹介。入団直後、練習についていけず熱射病になった話や、野手転向の裏話など、あまり表には出ていない福浦選手のエピソードも盛りだくさん。あの快挙の裏で、努力を積み重ねた過程も知ることができる。

 昨年の千葉ロッテは福浦が通算2000安打を達成したが、チームは2年連続で80敗以上を喫し、5位に終わった。巻き返しを図るべく、選手たちは秋季キャンプ、オフの自主トレで精力的に汗を流している。

 “千葉魂”でも紹介された安田尚憲内野手、平沢大河内野手といった若手たちはオフも休むことなくフル稼働。将来は千葉ロッテの顔として期待される2017年ドラフト1位の安田は、「常に最後というわけではないですけど、もっともっと練習してやっていきたいと思います」と、秋季キャンプでは連日、大村巌打撃コーチとともにみっちりと居残り打撃練習を行った。キャンプ後には、イースタンリーグ選抜の一員として台湾で実戦を積み、2年目のレギュラー獲りに向けて練習に明け暮れている。

 安田は、北海道日本ハム時代の2016年に本塁打王に輝いた新加入のレアード内野手、3年連続全試合に出場したチームリーダー・鈴木大地内野手と、三塁を争うことになる。秋季キャンプでの猛練習、取材をさせてもらう度に大きくなる体を見ていると、期待を抱かずにはいられない。

平沢、安田、ドラ1藤原と期待の若手たちに注目

 昨年自己最多の112試合に出場した2015年ドラフト1位の平沢も、秋季キャンプの取材時に「今年の経験を生かして来年やらないといけない。オフでしっかりやっていきたいと思います」と力を込めていた。

 オフに参加したオーストラリアン・ベースボール・リーグ(ABL)でも、「日本は環境が恵まれていることが分かりました。向こうの選手はハングリーさがあった」と、収穫を得た様子。昨季の経験、オフのABLで学んだことを生かし、藤岡裕大内野手、三木亮内野手らとのポジション争いを制したいところだ。

 2018年ドラフトでは、注目度ナンバー1野手の藤原恭大外野手が入団。新人合同自主トレでは、ロングティーでライナー性の鋭い打球を連発するなど、早速才能の片鱗を見せている。「慣れてきたというのもありますけど、前よりパワーアップした実感もありますし、体重も大分増えてきている。今のところ、大分順調に来ているのかなと思います」と、手応えをつかんでいる様子だ。

 平沢、安田、藤原といった野手だけでなく、投手陣も楽しみな選手は多い。昨季、プロ初勝利を挙げた岩下大輝投手、「第2回 WBSC U-23ワールドカップ」の侍ジャパンに選出され、同大会のベストナイン(救援)に選出された成田翔投手、150キロを超えるストレートを武器に、力強い投球で先発ローテーション入りを目指す種市篤暉投手などの活躍は、近い将来の投手黄金時代到来すら予感させる。

 2月1日から始まる春季キャンプは、もう目前に迫っている。その前に、『千葉魂vol.5 2018マリーンズ挑戦の日々』で、もう一度2018年の戦い、選手たちの想いを振り返り、2019年の梶原広報のコラム、そしてマリーンズの戦いを予想するのも面白いかもしれない。(「パ・リーグ インサイト」編集部)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

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