長崎県平戸市戸石川町一帯で14日、新年恒例の「もぐら打ち」があり、戸石川地区育成会の幼児から小学6年までの子どもら約30人が各家庭を巡り、玄関先で無病息災や五穀豊穣(ほうじょう)を祈った。
もぐら打ちは、農作物の害獣とされるモグラを追い払う伝統行事。同地区では戦後の食糧難などで一時期途絶えたが、老人会の行事として昭和40年代に復活し、現在まで続く。
子どもたちは、竹わらをくくりつけた棒を手に「14日のもぐら打ち、お家の繁盛祝います。繁盛、繁盛」と口上を唱えながら地面に打ち付けた。住民からはお礼の菓子などが配られた。
その後、子どもらは地区の公会堂で保護者らが作ったぜんざいを味わい、体を温めた。村瀬徹会長(40)は「地域の伝統行事を今後も大切に守りたい」と話した。