日本一短い路線の鉄道会社とは?【私鉄に乗ろう 75】

※この「私鉄に乗ろう」の写真は、筆者がプライベートな旅で撮影したものです。鉄道会社さんから許可をいただいていませんので、乗車券があれば誰でも入れる場所から、手持ちで撮影したスナップ写真です。ポケットに入るコンパクト・デジタルカメラ(SONY DSC-WX500)で撮影しています。2016年11月15日に撮影したものです。

【私鉄に乗ろう 75】芝山鉄道芝山鉄道線 その1 日本一短い路線の鉄道会社とは?

芝山鉄道は成田空港が建設されることで空港を横断できない住民の交通手段を補助する目的で作られた路線です。周知の様に成田空港建設を巡っては様々な紆余曲折がありました。

成田新幹線の計画が消滅したことで京成電鉄はその既設の施設を流用して空港ターミナルに直通する成田空港駅を開業します。これが従来の成田本線から分岐する形で本線となり、それまでの旧成田空港駅は東成田駅に改称され、本線から新成田空港駅へと分岐した部分から元の成田本線ー東成田駅の部分は京成東成田線に改称されます。芝山鉄道は、この東成田線の東成田駅から路線が2.2km延長されて芝山鉄道線になったのです。終点は芝山千代田駅です。

短い路線ですが、東成田ー芝山千代田間だけを運転する列車は存在しません。基本的には京成東成田線と相互直通運転をしています。運転業務は京成電鉄委託されているので運転士・車掌とも京成のスタッフが芝山鉄道線内も乗務しています。

朝夕は、京成本線、押上線、都営地下鉄浅草線などとの直通運転が行われています。つまり、車両自体は芝山鉄道に京成電鉄がリースしているものですが、実際の運用は他の京成電鉄車両と変わらないのですね。

さっそく京成成田駅のホームです。この編成は京成が芝山鉄道にリースしている芝山鉄道の編成です。京成電鉄の線路を延長していますから軌間は標準軌(1435mm)です。

京成成田駅を出発します。京成本線を走ってゆきます。

周囲は見えません。

大きなホテル「マロウドインターナショナルホテル成田」が見えてきました。

京成成田駅から6.0km、駒井野信号場です。ここでj本線は2つに分かれます。左が新しい京成本線、直接成田空港に乗入れています。右は元の本線で、この信号場から東成田線になって東成田駅に至ります。芝山鉄道はこの先の東成田駅から始まります。

駒井野信号場から1.1kmで東成田駅。1978年(昭和53年)に成田空港駅として開業しました。1991年(平成3年)先程の駒井野信号場から新たな成田空港高速鉄道(京成本線とJR東日本成田線)の開業によって東成田駅に改称されました。

空港関係者が通勤に使う程度なのでしょうか。乗り降りはありません。

駅名標。2002年(平成14年)東成田線を延伸する形で芝山鉄道芝山鉄道線が開業します。芝山鉄道芝山鉄道線にとって東成田駅は起点駅です。芝山鉄道線は単線です。

芝山鉄道の路線2.2kmのうち1,295mがトンネル部分なので地上を走るのは、芝山千代田駅のホームを含めてわずかに900mあまり。ようやく地上に出ました。

【私鉄に乗ろう 75】芝山鉄道芝山鉄道線 その2 に続きます。

(写真・記事/住田至朗)

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