【MLB】最強先発ローテは…米メディア分析、トップ10に日本人所属3球団ランクイン

カブス・ダルビッシュ有(左)、ヤンキース・田中将大【写真:Getty Images】

田中のヤンキースは「上から下まで確か」、ダルのカブスも8位に入る

 大リーグのストーブリーグも終盤戦。ブライス・ハーパー外野手(ナショナルズFA)、マニー・マチャド内野手(ドジャースFA)の移籍先はいまだに決まっていないが、各球団の基盤となる先発ローテーションの陣容は固まりつつある。

 大リーグ各球団の先発ローテを特集する記事を載せたのは米スポーツ専門メディア「ブリーチャーリポート」だ。「2019年MLB最高の先発ローテーションTOP10」との見出しをつけ、「質の高い先発陣なしでは、ワールドシリーズに進出することは難しい」と指摘。現時点で組める先発ローテを予想した上で戦力分析している。

 10位にランク付けされたのは田中将大が所属するヤンキースだ。昨季5年連続2桁12勝を挙げた田中は、エース右腕のルイス・セベリーノ、マリナーズからトレードで獲得したジェームス・パクストン、FAで再契約したJA・ハップ、CC・サバシアと先発ローテを組む。記事では「昨季防御率4.05とメジャー14位の成績で終えたローテーションを強化した。全員が健康で能力を発揮すれば、上から下まで確かな先発陣である」と評価された。

 9位のフィリーズに続き、8位に入ったのはダルビッシュ有が所属するカブス。9月に右肘のクリーニング手術を受け、復活を目指しているダルビッシュはエースのジョン・レスター、カイル・ヘンドリクス、ホセ・キンタナ、コール・ハメルズと共に紹介されている。記事では「ユウ・ダルビッシュは昨シーズンの巨大な補強になるはずであったが、右肘のストレス反応により、カブスのデビューイヤーは上手くいかなかった。100%の状態で復帰するとしたら、まだ彼は違いを生むことができる」と期待。ダルビッシュが復活を果たせば、ランキングがもっと上がってもおかしくはない陣容だ。

マイコラスは昨季“予想外”の大活躍「先発4、5番手を支えてくれることを望んでいたが…」

 7位はメッツ、6位は昨季世界一のレッドソックス、5位は17年世界一のアストロズと続き、4位には元巨人のマイルズ・マイコラスが所属するカージナルスが入った。メジャー復帰1年目の昨季はリーグ最多タイの18勝を挙げたマイコラスについて、寸評では「カージナルスは昨オフのマイルズ・マイコラスとの2年1550万ドル(約17億円)の契約で大当たりした。当初は日本で3年間成功した彼に先発4、5番手を支えてくれることを望んでいたが、彼はオールスターに選出され、ナ・リーグのサイ・ヤング賞投票で6位となった」と高く評価している。

 そして、3位はリーグ2連覇中のドジャース。記事では、昨季終盤に先発からリリーフに回っていた前田健太がクレイトン・カーショー、ウォーカー・ビューラー、リッチ・ヒル、柳賢振と共に先発ローテを組むと予想。「元トッププロスペクトのフリオ・ウリアスが加わるかもしれない。2018年にオールスターに選出されたロス・ストリップリングとケンタ・マエダは過去に2つの役割を上手くこなしているため、ローテーションの座を彼に空けるために、ブルペンに回るかもしれない」。チームはオフ期間中に先発左腕のアレックス・ウッドをレッズへトレード移籍させたとはいえ、先発陣は強力。先発での活躍を目指す前田にはシーズン序盤から結果が求められることとなりそうだ。

 2位はマックス・シャーザー、新加入のパトリック・コービン、ステファン・ストラスバーグの強力3本柱を擁するナショナルズ。1位は14、17年のサイ・ヤング賞右腕コーリー・クルーバー、昨季17勝のカルロス・カラスコ、トレバー・バウアーらで先発ローテを組むインディアンスだった。しかし、クルーバーがトレードで放出される可能性も浮上しており、キャンプインまでにランキングが変更となる可能性もありそうだ。

 強力先発陣を誇るチームが特集通りの活躍を見せるのか、それとも意外なチームが現れるのか。2月中旬からスタートするスプリング・トレーニングが楽しみになってきた。(Full-Count編集部)

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