東京五輪の聖火リレー、兵庫旧五国を巡回 県実行委がルート案

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1964年東京五輪の聖火リレー。兵庫県南部を通った際は雨に見舞われた。姫路城が見下ろす大手前通りの様子=9月24日

 全国を巡る2020年東京五輪の聖火リレーで、兵庫県内のルートを検討してきた県の実行委員会が、旧五国(摂津、播磨、但馬、丹波、淡路)を全て通る案を大会組織委員会に提出したことが19日、分かった。日程は5月24、25日の2日間と限られるが、多様性に富む兵庫の魅力を広く発信する狙いがある。正式なルートは各都道府県の案を基に大会組織委が決定し、今年夏に発表される。

 聖火は古代五輪発祥のギリシャで20年3月12日(現地時間)に採火され、日本国内のリレーは同26日にスタート。福島を皮切りに46道府県(各2~3日間)を巡った後、7月10日に東京に入る。兵庫は28番目で、鳥取から受け取り、京都につなぐ。

 兵庫県の実行委はルート検討に先立ち、県内全41市町に意向調査を実施。ルート入りを希望した市町を軸に、集客性や安全性、アピールできる地域の特色などを考慮して案をまとめ、昨年12月26日に大会組織委に提出した。「組織委が変更を加える可能性がある」として、ルート案の内容は正式決定まで公表しない。

 大会組織委は各都道府県に、走者1人当たりの距離は約200メートル▽1人の所要時間は2~3分▽1日のリレーは8時間程度▽走者は1日80~90人-などの目安を提示。これに照らせば、兵庫のランナーは160~180人で、リレー区間は最大36キロ程度になるとみられる。

 関係者によると、2日間で旧五国の各地域を巡るため、ランナーによるリレー区間以外は車で聖火を運搬するなど、効率的に移動する方策も案に盛り込んだという。県実行委は「兵庫の魅力を全世界に発信し、多くの人が観覧できるルート案を慎重に選定した」としている。ランナーの募集は正式ルート決定後に始まる予定。

 1964年の東京五輪では全国の4コースで聖火リレーを実施。兵庫は但馬を通る第1コースと、県南部を通過する第2コースに含まれたが、第2コースは途中で台風に見舞われ、9月25日に予定されていた兵庫県庁-大阪府庁間(約40キロ)のリレーが中止される事態となった。(井上 駿)