初めて見る景色多いはず 愛川町、ドローンで中津川を紹介

 神奈川県愛川町が、相模川水系の支流で町内を縦断するように流れる中津川を紹介する約15分のオリジナル動画を制作し、インターネット上で公開している。小型無人機ドローンを活用し、上空からしか見ることができない景色を撮影した。自然豊かな町の魅力を広く内外に伝えたい、と職員らが手作りした労作だ。

 動画は「中津川ドローンクルージング」と題した空撮映像で、昨年11月に3日間にわたって撮影。町南側の厚木市の才戸橋から上流に向けてドローンを飛ばし、町北西部の愛川大橋の上流付近まで約12キロの“空の旅”を収めている。

 動画の前半は、一面に田園風景が広がる箕輪耕地などを眼下にした映像が続く。田代地区では高度を100メートルまで上げ、ドローンを360度回転させて町全体を見渡す見どころも。行楽シーズンにバーベキューなどで多くの人が訪れる田代運動公園前の河川敷を過ぎ、丹沢山地の東に位置する仏果山を映し出す。

 後半は、馬渡橋上空から木々の紅葉などを眺め、その後、愛川橋をくぐってからは白波立つ川面すれすれを飛ぶ。町が温浴施設などを含めて再整備を期す半原水源地跡地の付近にも寄り、ゴールの愛川大橋上流に着くと、遠景に宮ケ瀬ダムなどが現れる。

 全体を通して陽光を受けてきらきらと輝く川面や、風に揺れるススキなど自然豊かな中津川の景観がちりばめられている。また、河原などがなく人が入り込めない場所も上空からの映像を映し出しており、町は「町民でも初めて見る景色が多くあると思う。斬新な映像を多くの人に楽しんでもらいたい」と閲覧を呼び掛けている。

 動画は、昨年末からネットの動画投稿サイト「ユーチューブ」上の町公式アカウント「愛川町チャンネル」で公開。再生回数は17日までに700回以上に上っている。

中津川をドローンで撮影した動画の一場面。動画は約15分に上る(愛川町提供)

© 株式会社神奈川新聞社