広島3区吉田が12人抜き ひろしま男子駅伝

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3区で神奈川の館沢(右)らと激しく競り合う広島の吉田(左)=撮影・天畠智則

 大声援に押されるように、広島のアンカー藤川(中国電力、世羅高出)が死力を振り絞った。4位でゴール。23年ぶりの優勝には届かなかったが、タイムは過去最速にわずか1秒差の2時間20分38秒。「ほぼ想定通りの展開だったが、福島が一枚上手だった」。岩本監督(世羅高教)は穏やかに振り返った。

 計算通りの快走が、頂点への希望をつないだ。15位でたすきを受けた3区吉田(青学大、世羅高出)が「行けるところまで突っ込む」と猛追。実業団や学生のトップ級を次々とかわして3位へ浮上した。4区倉本(世羅高)も区間2位で2位へ。「優勝候補」の前評判通り、首位を射程に捉えた。

 小さな誤算が頂点への道筋を阻んだ。1区梶山(世羅高)は先頭と19秒差の23位で発進。「大きな声援をもらったのに、納得できない順位だった」と悔やむ。5区中野(世羅高)も「最後に脚が動かなくなった」と終盤に失速。首位の背中は遠のいた。

 過去最低の26位に沈んだ2017年から12位、4位と右肩上がり。高校区間は2年生が2人と「伸びしろ」も残す。吉田は「もっと強くなりたい」と貪欲さを見せ、藤川も「常に前でレースを展開できる地力が必要」と強調した。地元の大声援に応え、再び頂点に立つための挑戦が始まる。