JAずさんな確認、着服長期多額に

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職員の着服についての会見で謝罪するJA若狭の宮田組合長(右から2人目)ら=1月20日、福井県小浜市遠敷のJA若狭本店

 JA若狭(本店福井県小浜市遠敷、宮田幸一組合長)の男性係長(50)による着服は、適正な事務処理が行われていれば、これほど長期間、多額となることはなかったといえる。同JAでの現金払い出しは本来、顧客からの受取書の控えを確認した上で支店担当者が払い出すことになっている。だが一連の着服では、担当者が受取書を確認することなく男性係長に現金を払い出し、その後も放置した。

 福井県内JAでは、2017年8月にJA福井市の職員が約1億6千万円、昨年3月にはJAたんなんの職員が225万円着服していたことが発覚するなど、これまでも職員による不祥事が相次いでいた。県内JAではこれらを受け、内部管理体制の強化に努めるなどとしていた。

 しかし会見で同JAの宮田幸一組合長は「窓口担当者や現金出納者、渉外担当者の形骸化、いわゆる内部けん制が効いておらず、なれ合いになってしまっていた」と述べ、依然として管理体制に甘さがある現状が浮き彫りになった。

 同JAでは再発防止策として、事務処理の適正化についてこれまで以上に教育研修を強化し、現金を取り扱わないような仕組みづくりを検討したいとした。

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 JA若狭は1月20日、同JAの男性係長が2016年に、小浜市内の顧客の定期貯金約217万円を着服していたと発表した。男性係長は内部調査に対し15~18年に、さらに別の顧客10人の約1760万円を着服したと供述。被害総額は約2千万円に上るとみられる。同JAは業務上横領容疑での刑事告訴を検討する方針。