院展の美―再興第103回展から<上> 宮廻正明「行雲流水」

©株式会社中国新聞社

 いにしえの出雲。緑深い山々の間に、出雲大社の高層神殿がそびえる。一帯に漂う雲をしのぐさまは、高さ48メートルに及んだという伝承にふさわしい。

 古代世界を描写した独特の構成は、東京芸術大時代にデザイン科だった画家の特性が生きている。自然のスケール感に満ちたタイトルと、おとぎ話風の柔らかな色調が相まって、遠い過去への想像をかき立てる。

 松江市出身。東京芸術大名誉教授。

     ◇

 再興第103回院展(日本美術院、中国新聞社主催)が29日まで、広島市中区の福屋八丁堀本店と南区の福屋広島駅前店で開かれている。中国地方ゆかりの同人作家による3点を紹介する。

宮廻正明「行雲流水」(212.7×283.5センチ)=福屋広島駅前店