避難所環境改善へ 神戸市が公立中体育館に冷暖房

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神戸市教委が入る神戸市役所3号館=神戸市中央区加納町6

 災害時に避難所となる施設の環境改善を目指し、神戸市教育委員会は2019年度から、避難所となる公立中学校体育館に空調を整備する方針を固めた。近年の災害で被災者を受け入れた実績のある学校から導入する。避難所となる体育館の冷暖房は、各被災地で必要性が指摘されるが、費用面などの課題から設置はごく一部にとどまる。市は効率の良い部分空調設備を採用し、学校施設としての利用にも対応する。

 同市教委によると、熱中症対策の一環で、市内の公立小中学校の普通教室ではエアコン整備が15年度末に完了している。避難所に指定され、児童生徒の日常の利用頻度が高い特別教室でも整備を進める。

 19年度からは夏場に部活動のある中学校体育館を対象にする。市内の公立中学約80校のうち、過去3年間に避難実績がある45校の中から整備していく方針。

 体育館は天井が高く、広いため、空調の効率性や費用面を考慮し、避難者の集まるエリアに冷暖房効果を集中させる部分空調を検討する。

 導入費用には発行額の7割の交付税措置がある「緊急防災・減災事業債」を活用。小学校体育館には移動式のスポットクーラー整備を検討する。

 文部科学省によると、全国の小中学校体育館などでの空調設備(冷房)の設置率は、昨年9月末時点で1・4%。兵庫は0・7%となっている。

 久元喜造市長は阪神・淡路大震災24年を前にした神戸新聞社のインタビューで、体育館の部分空調について「できるだけ早く整備を完了したい」と述べた。その上で「24年前に比べ、プライバシー保護や食事のレベルなど、避難所に求められる水準が上がっている。備えるべき機能を考えたい」とした。(石沢菜々子、霍見真一郎)