日本飛び越え米ツアー挑戦の山口すず夏 娘から父への感動の言葉

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父への思いを一気に述べた山口すず夏。今度は恩返しする番だ!(撮影:ALBA)

高校3年生が進路を決めるこの季節。都内の共立女子第二高校3年の山口すず夏は、国内のツアーを飛び越えて世界最高峰の舞台、米国女子ツアーへの扉を開いた。

14歳で「全米女子オープン」の日本最終予選を突破。日本人最年少の同大会初出場を果たすと、その後も国内外のアマチュア大会で活躍。昨年の米ツアー予選会シリーズでは、最終の「Qシリーズ」8ラウンドで36位に入り、上位45位までに与えられる今季の出場権を獲得した。

かねてより持ち続けてきた海外でプレーしたいという夢を早々にかなえた山口。全試合ではないものの、15試合ほどは出場が見込まれる。初戦は2月7日からオーストラリアで行われる「ISPSハンダ・ヴィック・オープン」。その後も「ISPSハンダ・オーストラリアン女子オープン」、「ホンダLPGAタイランド」といきなり3週間の海外遠征から始まるが、山口の表情は明るい。

早くも明日23日にはオーストラリアに渡り、夏真っ盛りの南半球の気候やコースなどにも徐々に備えていくという。スタートから好成績を収め、出場優先順位を上げていけば、シーズン後半戦まで戦うことも可能。一気にギアを上げて南国から吉報を届けたいところだ。

先週、最終登校日を迎えたものの、3月までは高校生の山口だが、海外に出ればすでにプロゴルファーとしての活動が待っており、「目標はシード権と優勝」と夢は膨らむばかりだ。

これまでの経験を生かし、世界の舞台に羽ばたく山口。ジュニア時代から可能な限り、試合では父の裕之さんがキャディ役として山口を支えてきたが、「父は引退です(笑)」と、ツアーでのキャディは今後、知人に頼む予定。それでもツアーに帯同する裕之さんの役目は重要で、「車の運転、料理はお願いします」と、親子2人での転戦を続ける予定だ。

22日に行われたヨネックスとの用具使用契約発表会見では、そんな親子のやりとりが印象的だった。サプライズで用意されたのは、山口から裕之さんへの感謝の手紙だった。

「お父さんへ。今まで育ててきてくれてありがとう。たくさんわがままを言ったり、態度が悪かったりとかいろいろあったけど、お父さんがいてくれたおかげでここまで来ることができました。小学校1年生の終わりから、お父さんとお兄ちゃんの影響で始めたゴルフでしたが、趣味を通り越してついに仕事になりました。お父さんとお母さんはそんなつもりではなかったと思うけど、きっと私はゴルフが好きで、楽しくて、ボールに当たるのが面白くて、真剣にやるようになったのだと思います。

始めたころからプロゴルファーを目指してやってきて、最初は夢だったものが、だんだんとプロというのは夢へ向かう通過点だと思うようになりました。100を切るか切らないかというときは、お父さんとお母さんとよくコースへ行って担いだりしていたのを今でも鮮明に覚えています。当時はミスをすると怒られたりしていたのに、よく辞めないで続けていたなと今では思います。それでもきっとゴルフが好きだったから、ここまで来られたのだと思います。

高校生になって、海外の試合にもたくさん出させてくれて、すごく貴重な経験をさせてもらったし、ゴルフはすごくお金がかかるから大丈夫かなと思ったこともあったけど、私がしっかりゴルフに取り組めるような環境をつくってくれて、本当に感謝しきれません。ありがとうございます。これからは私が恩返しをしていく番です。1年目からアメリカツアーでわからないことも多々あると思うし、大変なときもあると思うけど、私はシード獲得と優勝を目指して頑張ります。お父さんは送り迎えと料理と、その他いろいろと忙しいと思うけど、これからもよろしくお願いします。

東京オリンピック、その先の目標に向かって精一杯頑張り、私の夢でもあるお嫁さんになるために、女子力も磨いていきます。これからもよろしくお願いします」