菊池雄星、開幕も? MLB公式は先発「2番手」に格付け「ヘルナンデスでなければ…」

マリナーズ・菊池雄星【写真:AP】

MLB公式サイトが全30球団の先発ローテを予想…田中3番手、ダル4番手、前田5番手

 MLB30球団のスプリングトレーニング開始まで、あと1か月を切った。いまだブライス・ハーパー外野手(ナショナルズからFA)、マニー・マチャド内野手(ドジャースからFA)といった大物FA選手の去就は決まっていないものの、球春到来は着実に近づいてきている。そんな中でMLB公式サイトは番記者30人の意見を元に「今日シーズンが開幕した場合の30球団の先発ローテーション」と特集記事を掲載、日本人投手の現時点での立ち位置も指摘されている。

 まずは、西武からマリナーズへ移籍した菊池雄星投手だ。チームはエース左腕のパクストンらを放出するなど再建の真っ只中。菊池は、昨季13勝を挙げた26歳のマルコ・ゴンザレスに次いで「2番手」にランク付けされ、その寸評は注目すべきものだった。

 まず「フェリックス・ヘルナンデスが14年のキャリアで最悪のシーズン(8勝14敗、防御率5.55)を送り、パクストンをトレード。先発の1、2番手は少し謎」としたMLB公式サイト。「10年連続で開幕投手を務めたヘルナンデスに開幕を任せない決断をしたら、可能性の高い選択肢は有望なゴンザレスか新しく契約した日本人のユウセイ・キクチだろう」と、いきなり開幕投手に抜擢する可能性を指摘した。マリナーズは3月20、21日にアスレチックスと日本開幕戦を行うが、「開幕投手・キクチ」として凱旋する可能性もゼロではなさそうだ。

 MLBで史上5人目となるデビューから5年連続12勝以上をマークした田中将大投手はヤンキースの「3番手」。悲願のワールドシリーズ制覇に期待がかかる先発陣5人の中で、昨季19勝を挙げたルイス・セベリーノ、マリナーズからトレード加入したジェームス・パクストンに次ぐランク付けとなった。記事では「マサヒロ・タナカはメジャー5シーズンを通して頼りになる存在であった」と評価。4番手以降にはFAで再契約したJA・ハップ、ベテラン左腕のCC・サバシアが入っている。

 カブスのダルビッシュ有投手は「4番手」に位置付けられた。昨年9月に右肘クリーニング手術を受け、2月中旬のスプリングトレーニングに向けてリハビリを継続中。すでにブルペンでの投球練習を行っている右腕はエース左腕ジョン・レスター、カイル・ヘンドリクス、コール・ハメルズら実績十分の先発投手に続いた。記事では「カブスの予想先発陣5人は平均年齢32歳、MLB経験約9年。怪我で昨季8試合しか投げられなかったダルビッシュが鍵になるだろう」とチーム浮上のキーマンに指名し「彼は健康であり、先週ダルビッシュは開幕日を現実的な目標として、今春(のキャンプは)制限なしで臨めると語った」と期待した。

 昨季はシーズン終盤にブルペンに回って2年連続のワールドシリーズ進出に貢献したドジャース前田健太投手。再び先発ローテの一員として今季開幕へ向かうが、チームの先発陣は強力。絶対エースのクレイトン・カーショー、ウォーカー・ビューラー、柳賢振、リッチ・ヒルに次ぐ「5番手」となった。MLB公式サイトでは豪華な先発陣について「ドジャースへのトレードが噂されているクルーバー(インディアンス)なしでも、ロサンゼルスの先発ローテは、ほとんどの球団にとって羨ましいもの」と高く評価している。

 昨年10月に右肘内側側副靭帯の再建術(トミー・ジョン手術)を受けたエンゼルス大谷翔平投手は、今季は打者に専念。20年シーズンでのマウンド復帰を目指す。昨季リーグ最多勝に輝いたカージナルスのマイルズ・マイコラス投手は、寸評で「開幕投手になる可能性が高く、全員右腕になるかもしれない先発陣を牽引するだろう」と「1番手」として期待されている。(Full-Count編集部)

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