女性ドライバー組でル・マンへ。IMSA参戦のMSR、目標達成に向けELMSチームと提携か

 IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップのGTデイトナ(GTD)クラスに4名の女性ドライバーを擁して参戦するマイヤー・シャンク・レーシング(MSR)が、3名全員が女性ドライバーという布陣でル・マン24時間への復帰を目指しているとみられている。

 17年に引き続き18年シーズンもアキュラNSX GT3でGTDクラスを戦い、チームのレギュラードライバーであるキャサリン・レッグとともに、ライバルたちと最終戦までタイトル争いを繰り広げたMSR。

 1月24日に開幕するデイトナ24時間からスタートする19年シーズンは2台体制の内の1台である57号車NSXにレッグとジャッキー・ハインリチャーを起用。さらに、デイトナとセブリング、ワトキンズ・グレン、プチ・ル・マンという4つの耐久レースではシモーナ・デ・シルベストロ、ビア・フィギュエイレドというインディ500経験者を迎えるとしている。

 なおデイトナでは、背中を負傷したハインリチャーの代役にGTDクラスで2度のチャンピオンに輝いているクリスティーナ・ニールセンがレッグらとマシンをシェアする予定だ。

 そんなMSRは2018/19年WEC“スーパーシーズン”の最終戦として行われる19年のル・マン24時間にLMP2カーでの出場を目指しているとされている。複数の情報筋によると、チームはELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズのあるチームとパートナーシップを結び、オレカ07・ギブソンでのエントリー申請を行ったという。

 この件ついてsportscar365はチームの共同オーナーであるマイケル・シャンクに取材を申し込んだが、氏はコメントを拒否した。

 MSRは16年にACOフランス西部自動車クラブの招待を受けてオッズ・ネグリ、ジョン・ピュー、ローレンス・ファントール組がリジェJS P2・ホンダでル・マンに参戦しており、復帰が実現すればチームとしては2度目の出場となる。

 なお、17年のIMSA最終戦プチ・ル・マンで57号車NSXの体制をアナウンスした際、MSRと同チームと提携したハインリチァー・レーシングは今季のル・マンに出場するという目標を掲げた。

 このため、デイトナでは25年ぶりとなった女性ドライバーのみの布陣が、フランスのクラシックレースでも再現されると予想されている。

17年第5戦デトロイトでNSX GT3に初優勝をもたらしたキャサリン・レッグ(左)とアンディ・ラリー(右)。中央はマイケル・シャンク代表

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