京急大師線地下化、産業道路駅を公開 3月3日に運用開始

 京急大師線の連続立体交差事業に伴い、川崎市川崎区内で建設が進められてきた小島新田-東門前の地下トンネル(約980メートル)と地下化される産業道路駅が24日、報道陣に公開された。3月2日の終電後に切り替え工事を実施し、翌3日から運用を開始する。

 同駅の地下ホームは長さ約77メートルで、現在の地上駅ホームの約13メートル下に新設された。エスカレーターとエレベーターのほか、自然換気用の吹き抜けも設けた。

 トンネルも、新たな用地確保が難しいため現在の線路の直下に建設。地盤が軟弱なため、くいとけたで地上の線路を固定してから掘削を進め、約13年かけて完成させた。

 切り替え工事はクレーン20台と作業員1千人で実施し、3日午前10時までに終了する見込み。地下化の完了後、産業道路駅の駅舎や交通広場などを整備し、バス路線も拡充する。駅名の変更も検討する。

 同事業は1993年に都市計画決定され、市は2006年に同区間で工事に着手した。事業費は642億円。同区間の地下化で、1日当たり約2万5千台が通過する産業道路第1踏切をはじめ計3カ所の踏切が除去される。

 整備計画の残る鈴木町-東門前の区間は未着手で概算事業費は784億円。

報道陣に公開された京急大師線の産業道路駅地下ホーム

© 株式会社神奈川新聞社