寡作な日本画家 吉川霊華テーマ

室蘭・ふくろう文庫があすワンコイン講座

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明治、大正期の日本画家、吉川霊華の知られざる画業などが語られる第59回ワンコイン美術講座をPRする山下代表(左)

 市立室蘭図書館ふくろう文庫(山下敏明代表)の第59回ワンコイン美術講座が、あす26日午後1時半から、室蘭市輪西町のぷらっと・てついち集会室で開かれる。明治、大正期の日本画家として活躍したが、寡作な作家だった吉川霊華(きっかわ・れいか)(1875~1929年)の知られざる画業などについて語る。

 吉川は猛烈な読書家で、絵の神髄を極めようとするあまり徹底的な考証に基づいて描いた。そのために残された作品が非常に少ない。吉川が傾倒した師の岡田為恭(ためちか)は、佐幕派の名画の所蔵者を訪ね歩いたことが仇(あだ)となり、倒幕派に惨殺されたというエピソードがある。

 山下代表は吉川の絵について「神韻縹渺(しんいんひょうびょう)たる作品で、見る者の襟を正せしめる趣を持つ」と語る。例えば架空の生物の龍を描くにしても、中国やインドなどの文献を徹底的に調べ上げてから絵筆を執ったという。画集は国内で1点のみ、40部しか発行されていない。

 当日はこの画集を披露しながら山下代表が解説する。入場料の500円は本の購入代に充てられる。
(成田真梨子)