平和祈念像 20年ぶり塗装補修 28日から 被爆75年へ向け 3月下旬まで

 長崎市は2020年の被爆75年に向け、劣化している平和祈念像の塗装補修をする。28日から作業に入る。20年ぶりに像全体を塗り直すほか、石製の台座や像を紹介する看板も補修する。3月下旬に作業が完了する見通し。

 長崎市によると、平和公園内にある祈念像は南島原市出身の彫刻家、故北村西望氏が制作し、1955年8月に完成した。青銅製で、台座を含めた高さは13・6メートル。前回は99年度に塗装を実施したが、現在、汚れや紫外線の影響で、一部塗装が剝がれている。今回の塗装は前回同様、北村氏の弟子で彫刻家の故富永直樹氏らが監修して作り上げた「水青銅(すいせいどう)色」で像全体を塗り直す。修復費用は約1300万円。

 塗料の飛散防止のため、今月28日に像の周辺に立ち入り防止の柵、29日以降に仮設足場を設置する。長崎市は「長崎の平和の象徴である像を適切に維持・管理し、今後も大事にしていきたい」としている。

20年ぶりに塗装補修される平和祈念像=長崎市、平和公園

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