イングリッシュキャンプ 英語学ぶ意欲向上 94% 県教委 参加生徒アンケート

 中学生が外国人と交流しながら英語を学ぶ「イングリッシュキャンプ」について、長崎県教委は生徒や英語教員に対するアンケートの結果をまとめた。2016~2018年度に参加した生徒約1万人の94%が、英語への学習意欲が高まったと回答。長崎県教委は「伝わる喜びを知ったことで目標を持って英語を学ぼうとする意欲が高まった」と分析している。

 キャンプは、本格的に英語を学び始めた中学1年生の学習意欲を高めようと長崎県教委が企画。5、6人のグループに外国人講師が付き、英語のクイズに答えながら散策したり会話を楽しんだりする。3年間で全公立中計170校の1万837人が参加した。

 アンケートに答えた生徒のうち、「考えや思いが伝わった」としたのが93%、「今後は外国人とコミュニケーションを図りたい」が90%、「失敗を恐れず英語を使えた」が83%だった。

 長崎県教委は2016、2017年度に生徒が参加した125校の英語教員にもアンケートをした。「教師らの英語をしっかり聞こうとする生徒が増えた」と答えたのが67%、「間違いを恐れずに話そうとする生徒が増えた」が63%と、生徒たちの変化を感じ取っている。

 教員自身の授業の変化については「以前よりも(英語を話したり聞いたりする)言語活動を増やした」としたのは74%、「教師が英語を話すことを増やした」は73%だった。

 長崎県教委は「感性が柔軟な1年生を対象にしたので意欲を高める効果は大きかったようだ。一過性のイベントに終わらせず、生徒の興味関心を維持し続ける取り組みが重要」と説明。県内13市町(昨年9月時点)が独自に同様の事業をしているとして「より多くの市町でこういった事業を実施してもらいたい」としている。

英語で外国人講師と会話する生徒たち=2018年10月12日、佐世保市

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