又吉直樹原作の映画「凜-りん-」出演者が撮影エピソードを語る

新橋のスペース汐留で25日、映画『凜-りん-』公開1か月前「プレミア試写会」舞台挨拶が行われ、W主演である佐野勇斗・本郷奏多と、出演者の須賀健太、亀田侑樹、櫻井圭佑、平祐奈、石田ひかり、監督の池田克彦が登壇した。

芥川賞作家・又吉直樹が書き下ろした初の長編『凜』は2007年12月に神保町花月で公演した舞台作品で、又吉の文才を垣間見たとファンの間で話題となり、映像化されていないこともあり、伝説の作品として語り継がれていた。舞台『凜』が11年の時を経て、佐野・本郷のW主演で映画化、又吉初のミステリー作品となった。又吉は原作・脚本監修。又吉原作の映画化は芥川賞受賞小説『火花』に続く二作目となる。

W主演で初共演ということで感想聞かれた2人、佐野は「事務所の先輩なんですけど、入る前から奏多君のことよく知ってて、ミステリアスな役が多い方印象だったんで、僕は勝手にミステリアスな方なのかなぁと思ってたら『違う』すごく優しくて、LINEとかも交換してくれて、優しいアニキって感じです」と語った。本郷は「(佐野が)真っすぐでかわいい子って感じですね~。撮影期間も宣伝の期間も、たくさん一緒にいる機会があったんですけど、一瞬たりともダークな部分が見えないので、本当に良い子なんだなぁ~と思ってます!今のところ」と明かした。

又吉さんの世界観が脚本に写し出されているこの作品、実際にこの物語を読まれてどんな印象を持っているかの質問に佐野は「僕はミステリー系な小説とかが好きで『犯人誰だ?』みたいな……そういう事があって、演じるとか以前に一読者としてすごく楽しめました」と述べた、本郷も「又吉さんのミステリー作品ということで、『どういう事、どういう事、えっ、どうなっちゃうんだろう』と先が読めない展開がどんどん続いて行って最後までドキドキしながら読めるような作品だったので、映画もうまく出来上がってるんじゃないかな」と印象と出来上がりについて述べた。

撮影エピソードについて聞かれた須賀は「寒かったんですよ! 朝までとか、大人組は撮影があってみんな、暖まるガンガン(スタッフが暖をとるための焚火用具)みたいなのがあるんですけど、そこであったまりながらマシュマロとか、お肉を焼いたりとかして、チャーシューとか買ってきてくれて、そこで“絆”が深まった感じがすごくあった」とほっこりエピソードを振り返った。

また須賀は、「本郷さんとは共演したことがなかったので、すごく楽しみで、撮影待ってるときに『(本郷から)須賀健太好きだわ』と言ってくださったんですよ!それが凄く嬉しくて」と明かすと本郷が「子役出身の人間ってだいたい心がひねくれているイメージだったんですけど……」と笑わせ、須賀は「ちょっとね(笑)記事には絶対に書かないでくださいよ、そういうところないんですけれど」と説明していた。

この作品を映像化するにあたり注意点を聞かれた監督の池田は「又吉さんとは何度か脚本の打ち合わせをさせていただいたんですけど、又吉さんと打ち合わせするたびに1時間の打ち合わせが、2時間に延びたりしてものすごく愛情をもって描かれた作品なんだなってことが伝わってきて、『5人を中心としたキャラクターに対して愛をもって接して欲しい、みんなが好きになるような登場人物にしていただきたい』ということをおっしゃっていただいたので、そこは一番心がけた」と撮影に入る前の話も聞かせたくれた。(ジェイタメ編集部)

映画『凜-りん-』は2月22日(金)イオンシネマにてロードショー。

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