これが初挑戦!今季J2から「個人昇格」した注目の5名

Jリーグでは新シーズンが始動し、各チームとも新体制がほぼ確定したことで移籍市場も一段落ついた状況だ。

そこで今回は、J2からJ1への移籍を決断し「2019年がJ1初挑戦」となる5人の注目選手をピックアップしたので紹介したい。

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岩崎 悠人(京都サンガ→北海道コンサドーレ札幌)

東京五輪世代期待のアタッカーが地元の関西を離れ、北の大地で初めてJ1にチャレンジする。

京都橘高の卒業時には複数のJクラブによる争奪戦となったが、彼が選んだのは地元のサンガだった。2シーズンを過ごしたサンガでは主力としてプレーし、世代別代表でも攻撃の中心に。彼の大目標でもある東京五輪に向けて前進を続けている。

新天地の札幌ではペトロヴィッチ監督の戦術への適応が必須となるが、シャドーもしくは左サイドで攻撃的な役割を与えられればチャンスメーカーとしての才能が生かせるだろう。

アジアカップで活躍したタイ代表チャナティップとの技巧派コンビでより魅力的な攻撃が実現するのでは、という点にも注目したい。

広瀬 陸斗(徳島ヴォルティス→横浜F・マリノス)

水戸ホーリーホック~徳島ヴォルティスとJ2で鍛えられた叩き上げの頑張り屋が、一度も降格したことのない「オリジナル10」でJ1の戦いに挑む。

広瀬は帝京高の選手権優勝メンバーであり、90年代の浦和レッズで活躍した広瀬治を父に持つ二世Jリーガーとしても知られている。

父も在籍した浦和でのトップチーム昇格は果たせなかったが、2014年に加入した水戸でJリーグデビューを実現させると、翌2015年からは徳島で右サイドバックのレギュラーに定着した。

2016年に41試合出場と結果を残し鉄人ぶりを見せるも、その後はケガの影響もあり出番が減少傾向だった。しかし、走力と将来性が評価され、F・マリノスからのオファーを受けてJ1への挑戦を決意したのだ。

町田 也真人(ジェフユナイテッド千葉→松本山雅FC)

千葉で7シーズンを過ごしJ2通算153試合22ゴールという結果を残した「10番」が、29歳にして初の移籍を決断しJ1に挑む。

スポーツの強豪校として知られる埼玉栄高では同校の選手権初出場に貢献。専修大でも関東1部リーグと大学選手権の二冠達成を果たすなど学生時代に多くの実績を残しているが、残念ながら千葉では昇格という目標は果たせなかった。

実は昨シーズンのオフにも名古屋からオファーを受けていたのだが、この時は千葉残留を選択していた。

だが、今シーズンは「対戦相手として脅威だった」と語るJ2王者の松本で戦う決断を下した。アルウィンの熱狂的なサポーターを味方につけ、更にパワーアップした姿を見せてくれることだろう。

田中 達也(ロアッソ熊本→ガンバ大阪)

ロアッソ入団当初から「元日本代表のドリブラーと同姓同名」ということで注目を集めたが、その後彼もまたJ2屈指のドリブラーとして評価を上げてきた。

昨シーズン、チームは残念ながらJ3降格となってしまったが、田中自身は全42試合に出場し9ゴール12アシストという素晴らしい結果を残している。

また、アルビレックス新潟がJ2を戦うことになったのも縁となり、「ダブル田中達也」のツーショットが実現したことでも話題となった。

ロアッソでは右サイドのポジションでブレイクを果たしたが、以前はFW登録だった選手でもある。新天地のガンバで宮本監督がどのような起用法で彼を生かすことになるのかにも注目したい。

井林 章(東京ヴェルディ→サンフレッチェ広島)

主将としてヴェルディを牽引し続けた守備の要が、満を持して地元に帰還することとなった。

彼のキャリアのハイライトは何と言っても広島皆実での高校選手権優勝だろう。優勝候補と目されていた大迫勇也擁する鹿児島城西を下しての優勝はファンに驚きを与える結末だった。

ヴェルディでも加入1年目からスタメンに定着し、J2通算227試合出場という結果を残した。さらに昨年はセンターバックのポジションでありながら出場停止を受けることなく全42試合出場と、クリーンなプレーぶりも際立っていた。

大のアニメ好きとしても知られるが、そんな彼だけに「東京を離れる」ことでアニメの視聴環境が大きく変化してしまうのが心配の種…ではある。

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