大坂選手「泣きながら」コート離れた 豪メディア、立ち直りたたえる

By 太田清

クビトバ選手からポイントを奪いガッツポーズの大坂選手=メルボルン(共同)

 テニスの全豪オープン女子シングルスで優勝した大坂なおみ選手(21)について、地元のオーストラリア放送協会(電子版)は27日までに、「第2セットで3度のチャンピオンシップポイントを失いセットをクビトバに渡した後、彼女は泣いているのを隠すためタオルを頭からかぶり短い間、コートを離れた」とした上で、「まさにこのプレーの中断時に、大坂は自分に向かって簡単なメッセージを伝えた。『後悔はしない』」と報じ、ビッグチャンスを逃し精神的に動揺したものの見事に立ち直った大坂選手をたたえた。 

 全豪オープンの公式ツイッターも「彼女は涙でコートを離れたが、再びゲームに集中し、全豪のチャンピオンとなった」とつぶやいた。 

 「惨事から立ち直ったチャンピオン大坂」との見出しをつけた同放送協会の記事は、大坂選手が試合後の会見で「どれぐらい休憩時間があるかは知らなかったけれど、後悔はしたくないと感じていた。もし第2セットの後で自分を取り戻していなかったら、この試合を振り返って、たぶん泣き叫ぶことになっていた」と、第2セットの後の中断を振り返ったことを紹介。 

 その上で、こうした出来事は「大坂選手のメンタル面での強さ」を物語っているとして、メンタル面での強さは、セリーナ・ウィリアムズ選手による審判への抗議で騒然となったものの終始冷静でいた全米オープン決勝でも発揮されたと強調した。 (共同通信=太田清)

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