伝統技法に触れ紫草の歴史学ぶ 紫根染めでスカーフ作り【大分県】

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紫根染めに取り組む児童ら=竹田市志土知
細断された紫草の根

 竹田市炭竈の宮城台小学校(山下修校長)の5、6年生7人が、市内志土知地区で染料として生産される紫草(むらさき)の歴史を学んでいる。昨年は苗を植えて色素がある根を収穫。24日には「紫根(しこん)染め」のスカーフ作りに取り組み、楽しみながら伝統技法に触れた。

 本年度、地域を知る「郷土学」で学習。農事組合法人「紫草の里営農組合」(田北洋一代表理事・34戸)の指導で、昨年5月に1人10本ずつ苗を植え、同12月に約1キロの根を掘り上げた。「昔の人も大切に育てたと思うと感動した」と5年の三浦琉人君(11)。

 同組合の活動拠点「紫草の里染色工房」で染液づくりから始めた。細断した根からぬるま湯で紫色をもみ出した。絹を入れて色がなじむようにもみ、ツバキの灰の媒染液に漬け、水洗いして干す作業を繰り返すと色鮮やかに染まった。作業は一日がかりで、6年の田北隆治君(12)は「きれいな色。僕たちも紫根染めを伝えたい」と話した。

 組合員の田北ミチ子さん(68)は「地域の歴史を子どもたちが大切に受け継いでくれるのはうれしい」。3月上旬の学習発表会で完成したスカーフを展示し、保護者や地域住民を前に学習成果を披露する。

 <メモ>

 紫草はレッドデータブックの絶滅危惧種に指定されている。紫色は江戸時代まで最高権力者以外は身に着けられない禁色。7~8世紀、志土知は九州有数の紫草の生産地で、地名は「紫土地」の変化とされる。2000年、住民が地域おこしに休耕田を活用して栽培を再開した。現在は約5アールで育てている。