総合3位に食い込んだタナク「ここまで挽回できたことに驚き」/WRC第1戦モンテカルロ デイ4後コメント

 2019年のWRC世界ラリー選手権第1戦モンテカルロは1月27日、SS13〜16が行われ、セバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)が総合優勝を飾った。前日に行われた4ステージすべてでワン・ツーフィニッシュを飾っていたトヨタ陣営はオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が総合3位に食い込み、3年連続の開幕戦表彰台獲得となった。

■トヨタ

●オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)/総合3位

オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)

「表彰台に立てて本当にうれしく思うよ。金曜日が終了した時点では、このような良い結果を期待していなかった」

「比較的ドライなターマックステージで、ここまでタイムを挽回できたことに驚いている。今朝は良い走りができたので、後はフィニッシュまで順位を守れば良い状況だった」

「チーム、グラベルクルー、そしてクルマに心から満足しているよ。土曜日と日曜日は完璧な仕事ができたから、自分たちを誇りに思う」

●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)/総合5位

「週末を通して僅差の戦いだったが、自分にとってはベストな結果ではなく、4位でフィニッシュできなかったことに失望している。しかし、今になって事前テストで見誤り、間違ったセットアップで今回のラリーに臨んだことに気がついたよ」

「そのため僕の運転ではかなりアンダーステアが強く、より速く走るために必要な自信を持てなかった。とはいえ、ミスのない堅実な週末を送れたから、シーズンの始まりで価値あるポイントを獲得できた」

「我々のクルマには、ラリーで勝つだけの力があると理解しているよ」

●クリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)/総合6位

クリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)

「TOYOTA GAZOO Racingで戦った最初のラリーでパワーステージ優勝を飾り、素晴らしい結果となった。この週末ステージ優勝は1回だけでしたが、それがパワーステージであったためボーナスポイントを獲得できた」

「他のドライバーたちは最後まで順位争いをしていたから、全力を尽くして走り5ポイントを得られたのは素晴らしい気分だよ。今回は問題に見舞われたけど、それさえなければ4位も充分可能だったはず」

「それでも、自分たちの速さを示すことができて本当に良かったと思う。クルマのフィーリングはとても良く、このラリーですべてが自分のものになったような気がした。まだ1戦が終わったに過ぎないから、集中力を失うことなく次のスウェーデンに臨むつもりだ」

■ヒュンダイ・モータースポーツ

●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/総合2位

ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)

「信じられない接戦だったね! この結果を喜びたいし、2019年シーズンをとてもポジティブな形でスタートできたよ」

「もちろんモンテカルロでの勝利を賭けて戦えるチャンスがあるならプッシュしたくなるけど、今回そうはできなかった。持てるもののすべてを出し尽くしたけれど、金曜日の小さなミスのせいで総合首位の座を失ってしまい、取り戻せなかった」

「でもこれもラリーの一部なんだ。簡単ではなかったけれど、この週末を大いに楽しんだよ。今は次戦のスウェーデンに目を向けている。そこでの出走順は2番手だ。また素晴らしい戦いへの準備を整えるよ」

「時にトリッキーなコンディションではあったけれど、とても良い週末になった。そのことをチーム全員に感謝したい」

●アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3リタイア

 ミケルセンは競技3日目にクラッシュしリタイア。ラリー・モンテカルロのレギュレーションで競技3日目にリタイアすると最終日に再出走できないため、コメントは発表されなかった。

●セバスチャン・ローブ(ヒュンダイi20クーペWRC)/総合4位

セバスチャン・ローブ(ヒュンダイi20クーペWRC)

「勝利と表彰台を賭けた素晴らしい戦いになり、エキサイティングな週末になった。総合4位という結果は悪くない」

「時折マシンのセットアップに苦戦したが、イベント前のテスト時間が少なかったから、これは想定内だった」

「各SSの間にセッティングを見直して改善策を探った。そして進捗を得られたんだ。この調子を維持して、スウェーデンでどんな結果を出せるか楽しみだ」

「ヒュンダイ・モータースポーツでの最初のイベントで表彰台を賭けて戦えて、次のラリーに必要なモチベーションが大きく高まったよ。このチームの一員であることが光栄だし、新たな関係性の構築に向けてポジティブなスタートを切ることができた」

セバスチャン・ローブ(ヒュンダイi20クーペWRC)

■Mスポーツ・フォード

●エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)/デイ3リタイア

 エバンスは競技3日目にクラッシュしリタイア。ラリー・モンテカルロのレギュレーションで競技3日目にリタイアすると最終日に再出走できないため、コメントは発表されなかった。

●テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)/総合11位

テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)

「最初のSSでコースオフしたのは残念だったよ。そのあとはいい走りができていたからね」

「それでも僕たちはいい経験をたくさん積むことができたし、雪が積もるセクションでもペースはよかった。(走行を重ねて)いろいろなことを学んでいくごとにペースを上げられたんだ」

「パワーステージでは順位を争っていた(ヤリ-マティ)ラトバラと(セバスチャン)ローブを破って(ステージ5位に入り)ボーナスポイントを獲得できたことに満足している」

●ポンタス・ティデマンド(フォード・フィエスタWRC)/総合20位

 「マシンのドライビングは最高で、週末を大いに楽しめた。たくさんの事を学べたから、チームやペースノートを作るクルーたちの素晴らしい仕事に感謝しないとね」

「僕たちがどこで強く、どこで弱かったのかを分析するつもりだ。滑りやすいセクションでは中間計測地点で速いタイムを出せたが、ドライのターマック(舗装路)ではペースを掴めなかった」

「マシンのポテンシャルをフル活用するために、マシンとさらに向き合う必要がある。それでも完走して経験を積めてよかった。ラリー・スウェーデン前にテストをする予定だから、そこでまた改善をみせたいね」

■シトロエン・レーシング

●セバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)/総合優勝

セバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)

「何が起きても不思議ではなかったよ。とりわけ終盤のステージはとても難しくストレスフルだった」

「スロットルに小さなトラブルを抱えていた。つまりブレーキング中でもマシンが加速し続けてしまう状態にあったんだ。チームからいくつかポジティブな助言があり、リエゾン(移動区間)でその場をしのぐための修理ができたよ」

「それから僕たちは猛烈にプッシュした。そして最後にはうまくいったんだ。信じられないほど白熱した週末だったね。僅差の優勝争いが途絶えることはなかったけど、僕たちは勝利を飾って終えることができた」

「もちろん、C3 WRCでの最初のレースでこの結果を出せたことは誇りに思う。特に僕がよく言ってきたように、このラリーは僕にとってもっとも特別なものだからね」

「それにこの勝利はシトロエンの(ブランド創立)100周年を祝うものにもなる。ふたたび合流したチームとの初戦を最高の形でスタートできた」

セバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)
セバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)

●エサペッカ・ラッピ(シトロエンC3 WRC)/デイ3リタイア

 ラッピは競技3日目にマシントラブルでリタイア。ラリー・モンテカルロのレギュレーションで競技3日目にリタイアすると最終日に再出走できないため、コメントは発表されなかった。

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