輸入グレープフルーツ、基準超え殺菌剤 2万個超が流通

 横浜市は28日、米国から輸入したグレープフルーツから基準値を超える殺菌剤が検出された、と発表した。食品衛生法に違反することから、市は輸入業者に回収を命じたが、東日本を中心に約2万個超が市場に流通しているという。

 市食品衛生課によると、輸入業者「テナートレイディング」(横浜市中区山下町)が9日、グレープフルーツ計約5万5千個(2万1604キログラム)を輸入し、うち半数余りを既に販売したという。販売先について同課は調査中とした。

 同課によると、厚生労働省東京検疫所が25日までに、抜き取り検査をしたところ、野菜などの病害を防ぐ殺菌剤「ストレプトマイシン」が同法で定めた基準値(0.02ppm)を超える0.06ppmが検出されたという。同課は「すぐに健康への影響はなく、今のところ健康被害などの届け出もない」と説明した。

基準値を超える殺菌剤が検出されたグレープフルーツ(横浜市提供)

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