西武多和田、開幕投手に「選んでもらえたら」 久々登場で球団関係者は安堵…

出陣式に臨んだ西武・多和田真三郎【写真:荒川祐史】

12月半ばから球団側も所在を確認できていなかった…

 昨季、最多勝に輝いた西武の多和田真三郎投手が28日、久しぶりに公の場に姿を現した。昨年12月中旬に行われた最優秀バッテリー賞の授賞式以降、チーム関係者も所在を確認できておらず、辻監督でさえも「仙人になっているんじゃないか」と心配の声を挙げていたほど。この日の出陣式に参加し、関係者を安堵させた。

 年末年始は夫人の実家がある北海道で過ごし、帰京してからは都内でトレーニングを行っていたという多和田。トレーナーと専属のキャッチャーをつけて調整を行いながら、アスリートフードマイスターの資格を持つ夫人から食事面でもサポートを受けた。

 中でも新しく取り入れ始めた指のスナップを鍛えるトレーニングに手応えを感じている。野球経験者だという夫人の兄から2キロほどの砂を詰めたボールを使用した“指トレ”を勧められた。巨人・菅野智之投手も取り入れているというこのトレーニングは砂の入ったボールをつかんだり離したりすることで指の筋力を鍛えるものだ。

 現在は20メートルほどの距離に捕手を立たせて8、9割ほどの力で投げ込んでいるという多和田は「思っていた以上に感触がよかった」と指トレの成果を早速実感。目前に迫ったキャンプについても「いい状態ですし、楽しみです」と自信を覗かせた。開幕投手の最有力候補として名前の挙がる多和田は「自分の力をつけることが一番。それで選んでもらえたら。まずはレベルアップを」と気を引き締めた。(安藤かなみ / Kanami Ando)

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