『ドラゴンボール超 ブロリー』北米公開 シリーズ劇場版20作目

By Yukiko Sumi

 鳥山明さんのマンガが原作のアニメ『ドラゴンボール』劇場版の記念すべき20作目となる『ドラゴンボール超 ブロリー』。日本では2018年11月にワールドプレミアが行われ、12月14日の全国公開から6日間で観客動員数100万および興行収入13億円を突破し話題となっている。ここアメリカでは1月16日についに公開となった。

 『ドラゴンボール超』シリーズは2015年の初公開以来、古くからのファンだけでなく、新たな世代からも支持され高い人気を誇る作品となっている。今作では、劇場版のオリジナルキャラクターとして過去3作品に登場したブロリーが再び登場。〝伝説の超サイヤ人〟に変身する最強のキャラクターとして人気の高いブロリーだが、アニメのオリジナルキャラクターであり漫画には登場しない。そのブロリーが今回、心優しい一面を持ち併せる魅力的なキャラクターとして、本作で脚本とキャラクターデザインを務めた鳥山さんによって生まれ変わった。米国版で15年間ブロリーを演じる声優のヴィック・ミニョーニャさんが、今回の作品やブロリーについて語ってくれた。

ドラゴンボールシリーズで15年間ブロリーを演じる声優ヴィック・ミニョーニャさん(Photo by Rich Fury/Getty Images for Funimation)
生まれ変わった〝新〟ブロリー

 ブロリーの初登場から15年になるけれど、映画とビデオゲームのオリジナルのブロリーは鳥山先生に創られたものではなかったと最近気づいたんだ。これまでは鳥山先生はブロリーの映画版には携わっていなかったから。でも、この映画ができたときにみんなが僕に言ったんだ。「これは〝あの〟ブロリーじゃない、これは鳥山バージョンのブロリー、違うブロリーだ」って。オリジナルのブロリーは単にデカくて嫌な荒れたヤツで、バックグラウンドストーリーがあまりなく発展性のないキャラクターだった。でも今作のブロリーは違う。もっとずっと興味深くてこれまでなかったほどに発展性がある。この映画を観れば、彼に共感を覚えるはずだよ!

ドラゴンボールのロングラン

 ドラゴンボールがこんなにも長い間続くロングランシリーズになると思ったことは、正直な話一度もなかった。たぶん、僕らがこのシリーズを始めた当時、だれも思っていなかったんじゃないかな。僕が子どもの頃、アニメはこんなビッグな存在ではなく単なるサブカルチャーの一つだった。だけど、今ではメインストリームになっている。でも当時はこんなことになるなんて、だれも想像していなかったと思う。

ドラゴンボールの一員として

 ドラゴンボールの一員であることは大きな誇りだね。最初にブロリーを演じてみないかと15年前に聞かれたとき、ドラゴンボールについてあまり多くを知らなかった。それでも、これが象徴的な作品だということは知っていたから、当時からすでにとても誇らしいと思っていた。15年間ドラゴンボールの一員をやってきたということだけでなく、特にいま、この新しく肉付けされて生まれ変わったキャラクターを演じるのは僕にとってはすごく大きな出来事なんだ。これはすばらしい映画だよ!いろんな意味でファンを喜ばせると思うし、戦闘シーンや音楽、アニメーションに熱狂するはずだ。

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