経営体制の変遷とともに点々 2008年から石垣島へ…ロッテキャンプ地の歴史

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昨年行われたラミゴ・モンキーズとの交流戦に出場したロッテ・安田尚憲【写真:広尾晃】

石垣島の問題点は“試合相手がいない”こと

 ロッテの前身、毎日オリオンズは1950年にパ・リーグに加入した。親会社は毎日新聞。別当薫、若林忠志など阪神タイガースの主力選手を引き抜いてのスタートだった。

 キャンプ地は鹿児島・鴨池球場、大分・別府市営球場、長崎・長崎市営球場、愛媛・松山市営球場など、数年おきに変わった。この背景にはチームの経営体制が何度も変わったことがある。1958年には大映と合併して毎日大映オリオンズに、1964年には東京オリオンズとなり、翌年には毎日新聞が撤退。1969年からはロッテが親会社となってロッテオリオンズとなった。

 東京オリオンズ時代の1964年から68年まではハワイ・マウイ島でも春季キャンプを行ったが、ロッテが親会社になってからは鹿児島の指宿市営球場や鴨池球場で春季キャンプを行った。

 2008年からは1軍は沖縄県石垣市の石垣市営球場で春季キャンプを開始した。石垣市では中日が1983年に1年だけキャンプを張っていたが、2006年に石垣市出身の大嶺祐太が千葉ロッテに入団したのをきっかけに、石垣市は招致活動を開始。春季キャンプを行う話がまとまった。

 石垣島は日本最西端のキャンプ地である。石垣市はロッテを受け入れるに際して、石垣市営球場を大幅に改修した。また屋内練習場などの周辺設備も改修し、本格的なキャンプが行える態勢を整えた。当初は、1軍だけが石垣市でキャンプを張り、2軍は鹿児島県薩摩川内市でキャンプを行っていたが、2017年から石垣市営球場に一本化された。

 道路を挟んでメイングラウンドと第二球場が並んでいるうえに、本格的な屋内練習場、ブルペンも整備されている。平均気温は20度近く、タクシーに乗れば2月でもエアコンが効いている。まさに別天地であり、選手の仕上がりは早く、けがは少ない。

 石垣市キャンプの問題点は“試合相手がいない”ことだ。沖縄本島までは飛行機で1時間弱。行くにしても、招くにしても、時間がかかる。そのこともあって、石垣市は2016年から、台湾・桃園市を本拠地とするCPBL(台湾プロ野球)のラミゴ・モンキーズを招いて「アジアゲートウェイ交流戦 Power Series」を2試合開催している。

 台湾から石垣島は30分足らずと日本本土よりも近い。毎年、チーム、ナインだけでなくチアガールや応援団も大挙して押し寄せ、石垣市民にとっても楽しみなイベントとなっている。昨年は大物ルーキー安田尚憲が第1戦で「4番・三塁」で実戦デビューし、第4打席で対外戦初となる右前打を打った。安田にとっても忘れられない一打となったはずだ。今年は2月9、10日に「アジアゲートウェイ交流戦 Power Series2019」が予定されている。(広尾晃 / Koh Hiroo)