機械・精機温暖化対策、ナブテスコとニコンが高評価

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サプライチェーンだけでなく、自社の排出削減にも注力することが重要だ

公益財団法人 世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン/東京・港)はこのほど、機械・精密機器業界の日本企業39社に対する温暖化対策調査の結果を公表した。「機械」でナブテスコ、「精密機器」でニコンが評価指標を点数化したランキングで1位となった。ただし、各社ともライフサイクル全体での排出量開示は進んでいるが、長期的ビジョンや再生可能エネルギーの目標などは不十分で、自社の排出削減に注力することが課題と述べている。(オルタナ編集部=中島洋樹)

WWFジャパンは21の評価指標により、対象39社の温暖化対策を点数化して順位を決定した。計100点満点中の総合点数で、ナブテスコは80.5点、ニコンは73.4点となり、それぞれ1位となった。

WWFジャパンが重視する重要7項目(長期的なビジョン、削減量の単位、省エネルギー目標、再生可能エネルギー目標、総量削減目標の難易度、ライフサイクル全体での排出量把握・開示、第3者による評価)では、「機械」「精密機械」ともに「ライフスタイル全体での排出量把握・開示」の評価点が最も高かった。

一方で、「長期的なビジョン」と「再生可能エネルギー目標」では特に取り組みが不十分であるとしている。そして、サプライチェーンに対する排出削減意識は総じて高いが、自社における排出削減への取り組みは「機械」「精密機械」どちらの業種も不十分であると調査結果を結んでいる。

WWFジャパンは、今回の調査対象となった企業の多くは、他の企業にとってのサプライヤーにあたり、実効性の高い環境対策に取り組むことで、サプライチェーン全体の脱炭素化につながると分析している。そのため、パリ協定と整合した長期目標を設定し、社内外のステークホルダーとの対話を促進させることが望まれるとしている。

WWFジャパンは2014年に企業に対する温暖化対策調査を開始し、これまでに「電気機器」「輸送用機器」「食料品」など8回にわたり業種別に調査を行ってきた。今回「機械」「精密機器」企業への調査で9回目となる。