レーダー照射問題~筋の通らない主張を繰り返す韓国国内と軍の実態

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月31日放送)に元航空自衛官・評論家の潮匡人が出演。韓国の北朝鮮に対する制裁違反、またレーダー照射に至る日韓関係について解説した。

海上自衛隊のP1哨戒機に火器管制レーダーを照射した韓国海軍の「クァンゲト・デワン」級駆逐艦。[防衛省提供]=2018年12月21日 写真提供:時事通信

国連安保理が韓国の北朝鮮に対する制裁違反を指摘へ

韓国が北朝鮮との間で去年北朝鮮の開城(ケソン)に開設した南北共同連絡事務所で使う石油精製品について、国連安全保障理事会に義務付けられた輸出の届け出を見送っていたことが明らかになった。

飯田)届け出を見送っているのだから制裁違反ではないかと。品川区“うーたん”さん、「やっと国連が非難かよ、という感じです。今回は話のすり替えをされませんように」と。これはレーダー照射問題を念頭にということでしょう。他にもラジオネーム“まる”さん大田区の方、「輸出の届け出をしていなかったようですが、こうした違反には何か制裁があるのでしょうか?」という疑問もありました。なかなかそういうものは難しいのかもしれませんが……今回もこういうものが出て来ました。陸でやっていれば海でもやっているだろうという話ですね。

潮)国際社会が強く非難すべき北朝鮮の問題について、まさに隣国で当事国である韓国が自らこういうことではどうなるのだ、という声がこれから高まって行くと思います。今後見ていかなければいけないのは、2月末に予定されている2回目の米朝首脳会談です。昨年の会談についてもこの番組でコメントさせて頂く機会がありましたが、1回目と全く同じ構図ですので会談が先延ばしされたり、今度は不首尾で決裂に終わる可能性もあるでしょう。例えばアメリカに届くICBMについては廃棄すると北朝鮮が約束をして、実際にそういうプロセスを踏んで行くのであれば、アメリカも一定の制裁緩和に踏み切る可能性もあります。
開城について南北の交流を認めて行く流れが2回目の首脳会談で出ることも十分にあるので、今朝のニュースについてはそのままスルーされないように非を認めて改善措置を取って貰わなければいけません。

海上自衛隊観艦式には韓国海軍の艦船も参加した=撮影日 2015年10月18日午後、神奈川県沖の相模湾 写真提供:産経新聞社

レーダー照射問題のとき、韓国艦船は何をしていたのか

潮)我々として疑問を再び抱くのは、韓国海軍によって自衛隊の哨戒機が火器管制レーダーの照射を浴びたという、昨年末からの問題で電話でもコメントさせて頂きましたが、あの日あのとき韓国は何をしていたのだということです。陸上で制裁違反をしていたわけですから、海の上でもしていたのではないかという疑問を再び提起せざるを得ません。韓国側が主張していた「北朝鮮の遭難した船舶に対する人道的な救助活動」という説明は、彼らが公開した画像や日本が公開した動画を見ても、通常の漁船にはあまりにも不釣り合いなレーダーのアンテナが付いているのはなぜなのか。本当に救助活動をしていたのであれば、近くに友好国の哨戒機がいるわけですから「捜索を手伝って欲しい」という連絡があるのが普通なのに、こちら側の呼びかけに答えずにいきなりレーダーを照射して来たのはどういうわけか、いま一度明確な説明を頂きたいですね。

飯田)遭難していたと言うのならば、当然救難信号が出るはずですよね。あったの? という話ですよね。

潮)日本側は全く傍受していないですし、あちらさんは「日本側の呼びかけが聞こえなかった」とか「別の方に聞こえた」とおっしゃるのです。あんなに凪で視界も開けていたなかで、彼らの後程公開した画像で「近くにいた」と怒っているわけですが、だったら見てわかるのだからそんなことをしなくても良いのではないかと思います。そもそも丸腰の哨戒機に、武装していた軍艦がレーダーを照射しておきながら「低空を威嚇飛行した」と主張しているのは全て筋の通らない話なので、もともと何か見られて困ることをしていたから追い払うことをしたのではないかという疑問を、きょうも申し上げたいです。

第7回日中韓サミット 韓国・文在寅大統領が帰国 =写真提供:産経新聞社

お粗末な韓国の新たな主張

飯田)加えて、それでこっちに注目が集まっちゃまずいと思ったのか、年が明けてから「威嚇飛行されたんだ! 今度は60メートルまで下がって来たんだ! 映像も出すぞ!」とやりましたけれど、あれもまたネット上では「怪しい、0が1個足りないんじゃないの」と言われていましたよね。

潮)確かに2,000フィートと書いてあった最後の0を消して200フィート、つまり60メートルくらいの近い距離だと主張したいのでしょう。2,000フィートだと日本側が主張した500メートル以上の距離になり、むしろ日本側の主張を裏付けています。そんなに近いのだったら海が写っていないとおかしい写真を出して来て「低空威嚇飛行だ」と言い張る。現場にいた韓国海軍の軍人も本気でそんなことは考えていないはずなので、韓国国内の意思疎通が軍と大統領府の間に様々な壁があって、結果的に北朝鮮を向いている大統領府の姿勢を軍までが忖度している構図になっていると思いますね。

飯田)去年はあれだけ忖度を批判されたのだから、ここも忖度を批判しなければいけないと思うのですが……。

潮)当初はいわゆる「背広組」が韓国で説明、主張していたわけですけれども、ついには軍人出身の国防大臣までもが日本批判を語り出したのは非常に残念です。未だに韓国では陸軍が主導の形を取っていると思うのですが、現場にいたのは海軍ですから、海軍の然るべき方がきちんと声を上げて頂かないと関係は改善しようがありません。

岩屋毅防衛相 韓国海軍の海上自衛隊哨戒機へのレーダー照射問題で会見=写真提供:産経新聞社

いまの韓国では知日派であるだけで批判を浴びかねない

飯田)韓国も陸軍が強い、陸上国家みたいなものですか?

潮)そうです。いまの国防大臣は空軍出身の方なので多少希望があったのですが、残念ながら最近はついに日本批判を語り始めました。彼は自衛隊の幹部学校にも留学されていた方で。

飯田)ではもともと知日派の可能性があったのですね。

潮)そういう意味では私の自衛隊での同期相当にも当たるのですよ。いまの航空幕僚長や、海上自衛隊では自衛艦隊司令官も同期に当たる貴重な人脈、財産でもあるのですが、そこを日韓双方が生かしきれなかったのが残念です。

飯田)あの大統領府のなかだと「お前、日本に留学していただろう」と、ただでさえ疑われるのでしょうね。

潮)いまの韓国内の社会では、知日派であることが汚点であるかのようになっているのだろうと思います。

飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

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