小児がん 再「予防接種」に助成 鎌倉市、県内初

 神奈川県鎌倉市は1月から、小児がんの治療を終えるなどした20歳未満の市民を対象に、予防接種を再接種する際の費用の一部を助成している。ワクチンによって1回当たり4981円~1万6383円を補助する。市によると、神奈川県内自治体では初めて。

 1月23日から始まった助成では、骨髄移植などで免疫が失われ、医師に再接種が必要と診断された20歳未満が対象。ワクチンはB型肝炎や小児用肺炎球菌など9種類で、昨年10月1日以降の接種にさかのぼって助成する。

 定期予防接種は現在、法律に基づき、無料で受けられる。ただ小児がん患者らは骨髄移植などにより、予防接種で体内に取り入れた免疫を失う可能性があり、感染症を防ぐために再接種すると、最高で21万円を自己負担することになる。

 そこで市は昨夏の国からの要請や市民からの要望に応え、独自の制度を創設した。

 再接種が必要とする医師の理由書を市市民健康課に提出。助成額は後日振り込まれる。接種済みの場合は必要な書類を同課窓口に提出する。問い合わせは同課電話0467(23)3000。

鎌倉市役所

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