エンゼルス・大谷 リハビリ順調も開幕に間に合わない見込み

日本時間2月1日、エンゼルスのビリー・エプラーGMは記者会見において、大谷翔平がレギュラーシーズン開幕に間に合わない見込みであることを明らかにした。10月にトミー・ジョン手術を受けた大谷は、先日ニール・エラトロシュ医師の診察を受け、全力での運動を開始する許可を得たという。しかし、投手としてのリハビリを進めるなかで打者としての準備も行わなければならないという複雑な状況が、大谷の開幕スタメン入りを難しいものとしているようだ。

エプラーは「我々がハッキリと認識しているのは、リハビリの進捗状況を考えると、大谷が開幕メンバーに名を連ねるのは難しいということだ。それ以降のことはまだわからないから、現時点では答えることができない。彼は複数の要素が絡み合ったリハビリをこなしていかないといけないから、ピンポイントで正確な復帰時期を予想するのは非現実的だよ」と語り、大谷が取り組むリハビリの異例さを強調。投手として腕の強度を取り戻さなければならない一方で打者としての準備を進めていくことは、想像以上に難しいプロセスのようだ。

大谷は日本時間2月13日のバッテリー組のスプリング・トレーニング開始に先駆けて、アリゾナのキャンプ施設に入る予定だが、チームのメディカルスタッフのもとでリハビリのメニューをこなしていくことになるだろう。投手としてトミー・ジョン手術のリハビリを進めながら打者として試合に出場することは過去に例がなく、エプラーが復帰時期の予想に苦戦しているのも当然のことと言える。打者として試合に出場することが投手としてのリハビリにどのような影響を与えるのか、という点も見極めながら、エンゼルスは大谷の今後に関する方針を決めていくことになりそうだ。

なお、エンゼルスは大谷の復帰が遅れた場合に備えて、すでにジャスティン・ボーアを獲得しており、大谷不在の間はボーアとアルバート・プーホルスの2人が一塁と指名打者の枠に入ることになる。大谷にとって、復帰を焦らず、しっかりリハビリに取り組める環境が整っていると言えるだろう。

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