シーバスデビューに最適です!
シーバスフィッシングには、バチパターン(バチ抜け)という冬から春にかけたシーズナルパターンがあります。
産卵からの回復を目指し、遊泳力の弱いバチ類を荒食いする時期なのですが……。
実は、ビギナーでも簡単にシーバスを釣る好機なのです!
読む前に知っておきたい基本
バチ抜けってなんだ?時期やタイミング・おすすめルアー7選!
シーバス釣りにおいて「バチ抜け」は絶好のシーズンです。今回はバチ抜けのメカニズムやバチ抜け時期の予想の立て方、バチ抜け時にオススメなル...
ただし……バチパターンにも条件が
但し、バチパターンも条件が揃わなければ成立しません。潮回り、場所、天候、流れといった様々な要素があるのです。
しかし、決して難しいことではありません。
今回は筆者が考える“バチパターン攻略”についてお届けしたいと思います。
筆者の紹介
内田聖、愛知県在住。ライターネームはウッチーダ。仕事・家庭・釣りと3足のわらじを履いて、日々奮闘中のサラリーマンアングラーです。
APIA、BlueBlueのフィールドテスターを兼任。メインターゲットはシーバス。最近はクロダイやメバルといったターゲット魚種も増え、ソルトルアーフィッシング全般を楽しんでいます。
TSURI HACKではHowtoや最新の釣り動向、時には編集部の無茶ぶりをテーマに、楽しく・わかりやすく執筆していきますよ!
まずは大潮周りをチェック!
バチ抜けが発生しやすい潮周りは「大潮」です。
彼ら(バチ)は遊泳力がありません。大きい潮で流されることを狙っているという訳ですね。
カレンダーなどにあらかじめ時間帯を記載しておき、釣行日を前もって決めておくことが理想的ですよ!
釣果を出すにはポイント選択から
視覚的に発見しやすいのがバチパターンの特徴です。
泳ぎ回るバチや、狂ったようにシーバスのボイルが発生する場所を見つければ、ほぼ確実に釣果を出す事ができます。
バチパターンにも地域差があります。よりピンポイントな情報は近くの釣具屋で聞いてみたり、インターネットで地域の釣果情報を探るのがより確実な手段でしょう。
もちろん、自分の足で探してみるのも大事です。ポイントを探す際には次のような場所を探してみて下さいね!
光のある場所
バチは光のある場所に寄りやすい傾向があります。橋脚の常夜灯や、港湾部の常夜灯周りなどを中心に回ってみると良いでしょう。
特に都市型河川や漁港周りなどは人工的な光が多く、バチが見えることも多いですよ!
流れのない場所に溜まりやすい
遊泳力の弱いバチが流れに乗ると、いずれ流れが対流する場所に溜まります。
同じ流れにのってきたバチがそこへ溜まる……というわけですね。
シーバスもそれを意識し、捕食しやすい場所へと集まります。
流れのある場所もチェック
バチは流れがない場所に溜まりやすいのですが、バチが沸いているだけでボイルが発生しない場所はたくさんあります。
こういった場合は、バチが発生しているエリアからなるべく近い流れのある場所を探って下さい。
そもそもシーバスは「流されてくるエサ」を狙う性質があるため、バチも流されている方が捕食されやすいのです。
もっと釣るためのHow to
基本はバチ抜け専用のシンキングペンシルを使って、表層で引き波を出しながら、ゆっくりとアクションさせます。
この基本をおさえたうえで、次のようなことを意識して下さい!
①タックルは繊細なセッティング
大前提として、シーバスはエサによって吸い込みの力を変えています。
バチは捕食が用意なエサのため、シーバスの吸い込みが弱いということですね。
この弱いアタリで確実にのせるには、ティップの柔らかいロッドを使用する必要があります。
ラインは軽いルアーを飛ばす必要があることと、不意の大物が掛かる可能性を考慮し、PE0.6~0.8号程度が理想的。
リーダーは細さと強度を考慮して、フロロカーボンの16ポンドがオススメです。とにかく繊細なセッティングがバチパターンに適しています。
②フックは細軸で
バチパターンで多いのはシーバスがルアーを後ろから吸い込み、リアフックのみでフッキングしてしまうこと。
これはまだ良いのです。リトリーブが強く、ラインテンションが掛かりすぎてしまうと、シーバスの口へは入りません。アタリはあるのだけどのらないという事も多いのです。
対策として、フックはなるべく軽くて細軸。針に掛けることを意識したセッティングにすると良いでしょう。
③リトリーブはゆっくり一定スピードで
バチの種類にもよりますが、総じて“ゆっくりと一定スピード”でルアーを動かす事を意識して下さい。
筆者の経験上、バチパターンにおいて、早く巻いたり、アクションを入れてもシーバスは反応しません。
表層にバチがいる場合は引き波を出したり、水面から10センチ下程度を狙うのが理想的。
シンキングペンシルを使う場合、風や流れの強弱、流れに対するリトリーブの向きによってルアーの泳ぐレンジが変化します。
大事なのはリトリーブ速度・ティップ位置を調整しながら、狙いたいレンジに合わせていく事です。
④とにかく水に同調させる
バチは流れに逆らい、キビキビ動くベイトではありません。
波がくればその波に逆らわず上下したり、流れがあれば流されに負けて流されるような、自然なアクションを演出してあげましょう。
「じゃあ、波や流れがない時はどうすんの?」という声が聞こえてきそうです。
そんな場合、バチもしっかり動けるということ。つまり、引き波を出したアピールが良い……というわけですね。
⑤風を使った攻め方
春は風が強い季節。バチパターンのように繊細な釣りにおいて風は天敵です。
風除けのある港湾部などは釣りがしやすいのですが、大場所で風を受ける明暗部などは、多少ウエイトのあるルアーで対策しましょう。
風のある日は、ラインがU字にふける事でルアーを押してくれます。
こういった場合は、ルアーにラインテンションをかけて巻くのではなく、ふけたラインを回収する程度で問題ありません。
ウッチーダが選ぶ!オススメのルアー
釣具屋に置いてあるバチパターン専用ルアーも様々です。
基本はシンキングペンシルなのですが、シルエットが細身のもの、丸みのあるもの、小さいもの、表層で引き波を立てれるもの、ジョイント方式を採用しているものなど多岐に渡ります。
そんな中でも状況別にオススメしたい3機種を紹介します。
安定の釣獲力!バチ抜けの定番
細かなサイズがラインナップされ、汎用的なバチ抜け用ルアーがDUOのマニックです。
実績も超一流。マニックはタイトなロールアクションのみで、小刻みに震えるアクションはバチを意識しているシーバスにかなり強いです。
サイズも75~155ミリを細かく刻んで設定されており、地域にマッチしたサイズを選ぶ事ができます。
大場所に強い
ウエイトがあり飛距離が出て、大場所で使いやすいのがパンチライン・スリムです。
足場の高い場所からでも使いやすく、風の強い日などは糸ふけを使って表層を滑らせる使い方も。
またフラットヘッドの効果で流れの抵抗感を感じる事ができるため、シーバスの付きやすい流れのある場所を掴みやすいという特長もあります。
「広く探って、流れを掴む」事に長けたルアーです。
シルエットが小さい時は
筆者のホームエリアでは、多くのアングラーがバチパターン用に使っているのがローリングベイト55です。
こちらはいわゆるケツ振りのアクションがなく、ローリングが主体。
バチが小型シルエットのもの、狙うレンジが表層よりも少し下の層の場合に使います。
I字アクションが効く
I字系微波動アクション、水平姿勢が特徴のRAZAMIN。
このルアーはシンキングペンシルではなく、フローティングミノーです。
水面下10センチを安定して泳ぎ、それ以上潜らないようなセッティングなため、シンキングペンシルが苦手な人も使いやすいモデルです。
初心者でもハマれば連発!
さて、今回はバチ抜けを攻略するための、ポイント探し、セッティング、釣り方、ルアー選定について紹介しました。
バチ抜けパターンと言えど微妙に地域差があります。今回の記事を参考に事前に情報を集め、戦略をしっかり練ってその現場に対して必要な準備を行いましょう。
メソッドも単純明快で、はまれば連発します。
まずシーバスを釣ってみたい!という方にはお勧めのパターンなので、ぜひチャレンジしてみて下さいね!