発掘された日本列島2018 川崎市市民ミュージアムで資料展

 近年に発掘され、成果がまとまった全国17の遺跡から546点にわたる資料を展示。日本の発掘研究に関わる最新情報を知ることができる。

 2017年に国の特別史跡に指定された加曽利貝塚(千葉市)は、日本最大級の縄文時代の貝塚。出土した土器や土偶からは、縄文の人々の暮らしが感じられる。また、古墳内部が幾何学紋などで彩られた装飾古墳に着目し、王塚古墳(福岡県)の色鮮やかな五彩の石室をパネルで紹介する。

 川崎市域にも重要な遺跡が多い。東日本で最古級の古代寺院・影向寺(ようごうじ)遺跡(宮前区)からは文字が刻まれた瓦、有力氏族の古墓からは火葬した骨を納める骨蔵器が出土。こうした古代仏教に関連する資料75点が並び、古代寺院の成立と仏教が浸透していく過程を示している。

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