「まんぷく」神戸茂役の瀬戸康史「“塩軍団”解散は本当に悲しかった」

NHK連続テレビ小説「まんぷく」(月~土曜午前8:00ほか)で、ヒロイン・立花福子(安藤サクラ)のめい・タカ(岸井ゆきの)の夫・神戸茂役を演じる瀬戸康史。福子の夫・萬平(長谷川博己)を生涯にわたって支え続けようとする神戸について、瀬戸は「萬平さんや福子さんをはじめ、周りの人たちと関係が深くなったことで心情の変化はあります。自分が一番最初に萬平さんと出会い助けられたという恩があるので、責任を持って仕事しなきゃいけないという思いがあります」と訴える。

ドラマは福子と萬平がさまざまな事業に挑戦し、失敗を乗り越えてインスタントラーメンを開発し、世界の食文化に革命をもたらす姿を描くストーリー。神戸は戦争で家も家族も失い、ヤケになってタカの実家・香田家に盗みに入った盗人だったが、その後は福子の夫・萬平が立ち上げた製塩業をはじめ、会社の中心メンバーとして奮闘。タカと結婚し、福子たちにとってなくてはならない存在へと成長した。

瀬戸は、萬平の立ち上げた「たちばな塩業」が大きな転機になったと明かし、「“塩軍団”では周りが見えていないリーダーみたいになっていきましたが、同世代の男たちが集まっているので、そこではいろいろとぶつかることもあり、気付くこともあった。頭ごなしにいろいろ言うのではなく、少し視野を広げて相手のことを思って行動しなければと考え始めたり、神戸の成長した部分だと思います」と振り返る。また、印象に残っているシーンについても“塩軍団”が釣りをしながら互いのこれまでのことを話す場面を挙げ、「『青春やな』ってすごく感じました。やっぱり塩軍団との思い出がまだ心に残っていて、解散の時には本当に悲しかったです。ようやく慣れてきましたが、今もぽっかり穴が空いたような感じがしますね」としみじみ語る。

一方で「“塩軍団”での経験を経てタカちゃんと結婚し、次は夫としてどういう男になっていくのか。すぐに周りが見えなくなってしまうので、結婚前に東京で『ダネイホン』を販売するにあたり、美代(藤本泉)ちゃんという子が登場しますが、タカちゃんが好きすぎて美代ちゃんからの好意に気付きません。そういう鈍感な部分が、人間味があるというか、神戸のかわいらしいところだなとは思います」と変わらない魅力も感じていることをアピール。

劇中ではタカの祖母・鈴(松坂慶子)から「早くひ孫の顔が見たい」とプレッシャーをかけられたりするが、「普遍的に今の時代でも共感できるポイントではないでしょうか。でも、泥棒に入った家にまた住むという(笑)。そして、それを受け入れてくれる香田家の皆さん、本当にすてきですよね。家具や内装は時代と共に変わっているんですが、変わらない温かさみたいなものが流れているなと思います」と家族のシーンがかけがえのないものになっている様子。

今後は「萬平さんじゃないけど、できればいつか神戸にも何か発明してもらいたいですね。できないにしても福ちゃんみたいに萬平さんにヒントを与えられるような言葉を伝えられればと思います。これだけ萬平さんが好きなので少しぐらい役に立ちたいですよね」と自身も神戸のさらなる活躍に期待を寄せている。

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