軍艦島 観光上陸4カ月ぶり再開 昨年台風で損壊

 昨年10月の台風で見学施設が損壊した長崎市の端島(軍艦島)について、市は1日、上陸を解禁し、観光客が約4カ月ぶりに上陸して世界遺産の炭鉱施設跡などを見学した。
 軍艦島は世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産の一つ。台風によって上陸用の連絡橋や見学通路が損壊したため、市が観光客の上陸を禁止し、復旧工事を進めていた。
 午前中は波が高く、上陸クルーズを運航する5社の便はいずれも欠航。午後は複数の会社が予定通り運航し、上陸再開を待ちわびた観光客が続々と船に乗り込んだ。
 家族旅行で訪れた名古屋市のパート、戸田薫子さん(55)は昨年10月にクルーズを予約。「上陸できないかもしれないと電話で説明を受け、(復旧に)そんなに時間がかかるのかと思った。船が出てよかった」と笑顔。埼玉県越谷市の駒沢大3年、江口昴さん(21)は「2月1日なら上陸できると聞いて予約した。上陸できないなら来なかったと思う。しっかり見学したい」と話した。

上陸してガイドの説明を受ける観光客=長崎市、端島(軍艦島コンシェルジュ提供)

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