MLB公式が大胆予想! 今季CY賞“大穴”にダルビッシュ&菊池雄星を選出

カブス・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】

昨季ア・リーグCY賞スネルは「誰も予想しなかった」

 2月を迎え、2019年スプリングトレーニングのスタートまで残り2週間を切った。球春到来が間近となった今、メディアを賑わせているのが各種の今季予想だ。今季の優勝チームは? ホームラン王は? MVPは? そんな予想合戦が繰り広げられる中、MLB公式サイトは「2019年、12人のサイ・ヤング賞大穴候補」と題した特集を展開。その中でダルビッシュ有投手(カブス)と菊池雄星投手(マリナーズ)が選出を果たしている。

 特集では、冒頭で「2019年の両リーグにおけるサイ・ヤング賞争いは熾烈なものになるだろう」と予想している。クリス・セール(レッドソックス)、マックス・シャーザー(ナショナルズ)らが「有力候補」であることを認めつつも、昨年ア・リーグでサイ・ヤング賞を受賞したブレイク・スネル(レイズ)を引き合いに出し、候補として「誰も予想しなかった」と指摘。「次なる大穴」候補として各リーグから6投手ずつをピックアップし、その中でダルビッシュと菊池についても触れている。

 ナ・リーグで、マイク・フォルタネビッチ(ブレーブス)、ジャック・フラハティー(カージナルス)、ジェームソン・タイロン(パイレーツ)、ヘルマン・マルケス(ロッキーズ)、ニック・ピベッタ(フィリーズ)と並んで候補に挙がったダルビッシュ。カブスに移籍して1年目だった昨季は、右腕の故障も重なり、1勝3敗、防御率4.95という不本意な成績に終わった。

「この男を忘れていたか?」と始まる寸評では、昨季は「カブスにとって誤算だった」と言及。だが、同時に「高めに高回転のフォーシームをより多く投げ込むようになるだろう。そして、常に奪三振率30%を誇ったエースに戻るかもしれない」と大きな期待も寄せた。さらに「現在のダルビッシュには多くの『不確実性』が付きまとう」としながらも「まだ32歳だ。彼が持つ素晴らしい球をあきらめるには早過ぎる」と締めくくった。

菊池は「ア打者がかつて見たことない投手になるだろう」

 ア・リーグで、ネーサン・イオバルディ(レッドソックス)、ホセ・ベリオス(ツインズ)、ジェームス・パクストン(ヤンキース)、マイク・クレビンジャー(インディアンス)、マーカス・ストローマン(ブルージェイズ)と並んでリストアップされたのが、今季マリナーズ入りした菊池だ。メジャーではまだ1試合も投げていないが、かかる期待は大きい。

 寸評では、27歳左腕は「そのフォームや持ち球はパトリック・コービンからリッチ・ヒル、そしてカーショーまで比較される」と指摘。本拠球場が投手有利と言われていることに加え、1年目ということも手伝い「ア・リーグ打者がかつて見たことのない投手になるだろう」と予想している。さらに、野茂英雄氏、田中将大(ヤンキース)、大谷翔平(エンゼルス)らの初年度の活躍にも触れ、菊池を擁する「シアトルは奇跡を起こすかもしれない」とした。

 ダルビッシュと菊池が実力通りのパフォーマンスを披露できれば、ファンだけではなく米球界も大いに盛り上がるだろう。さらに、両者がサイ・ヤング賞受賞ともなれば、この上ない1年の締めくくりとなる。田中将大、前田健太と併せ、今季先発ローテ入りが確実な日本人4投手のパフォーマンスに注目だ。(Full-Count編集部)

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