一から学ぶ半導体 北上で県と岩手大、社会人コース開講

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鈴木俊治教育委員(右奥)から半導体の基礎を学んだ社会人の受講者

 県と岩手大(岩渕明学長)が半導体関連産業の人材を育成する「いわて半導体アカデミー」の社会人コースは2日、北上市北工業団地の市技術交流センターで開講した。ものづくり技術が結集した製造工程などを講義と実習で学び、人材の確保やスキル向上につなげる。

 初心者を含む22人が受講。半導体産業人協会(東京)の鈴木俊治教育委員(73)が講師を務め、代表的な半導体構造の「CMOS(シーモス)半導体」の仕組みを説明した。受講者は高性能化の歴史も学び、幅広い製造技術に理解を深めた。

 東北大での全2回の実習はシリコン基板を加工し、熱酸化膜の形成やエッチングなど10工程を体験する。鈴木さんは「半導体産業は高度な技術者が必要とされる一方、製造工程全体を理解する人材は少ない」と意義を強調する。

 アカデミーは昨年7月、県内初の半導体関連産業専門の教育機関として開講。社会人のほか、学生向けコースと専門学校などで出前講座を行っている。岩手大生産技術研究センター(花巻市二枚橋)の梅木和博花巻サテライト長は「半導体技術にはさまざまな技術が結集している。一連の工程を学ぶことでスキルを持ち帰り、仕事の幅を広げる機会にしてほしい」と願う。