ブライス・ハーパー争奪戦 カブスは獲得に動かない模様

MLBネットワークのケン・ローゼンタールによると、フリーエージェント市場に残る大物スター選手の1人であるブライス・ハーパーと、その代理人を務めるスコット・ボラスは、ここ数日のうちに複数のチームと面会する場を設けたようだ。また、MLB公式サイトのジョン・ポール・モロシは、ハーパー獲得に動いているチームとしてパドレス、ナショナルズ、フィリーズ、ホワイトソックスの4つを挙げ、さらに「ミステリー・チーム」が存在することも伝えている。カブスは「ミステリー・チーム」の候補に挙げられることもあったが、どうやら現時点ではハーパー争奪戦に加わっていないようだ。

ジ・アスレチックのパトリック・ムーニーは、自身のTwitterでカブスがハーパー側と面会していないことを伝えた。ムーニーによると、カブスは年俸総額に上限を設けながら今オフの補強に取り組んでおり、Cot’s Baseball Contracts(選手の契約情報を詳細に扱うサイト)によると、カブスはぜいたく税の対象となる年俸総額の上限を超過するまでに2000万ドルほどの余裕があるものの、大物選手の獲得に動く様子はないという。

カブスがハーパー獲得に動く可能性が取り沙汰されるようになったのは昨年12月。シカゴ・サン・タイムズのゴードン・ウィッテンマイアーが「セオ・エプスタイン野球部門社長は、スコット・ボラスと面会し、カブスがペイロールの整理をしてオーナー側の許可を取るまで他球団からのオファーを受諾するのを待ってほしい旨を伝えた」と報じたのがきっかけだった。しかし、それ以降カブスは高額年俸選手の放出を行っておらず、そのようなトレード交渉が行われた形跡もない。これはカブスがハーパー獲得に動く意思がないことの表れなのだろう。

今オフ、特に野手陣には目立った補強を施していないカブス。現有戦力を信頼し、5年連続のポストシーズン進出を目指すシーズンに臨むことになりそうだ。

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