「ここに大男いるぞ」 大わらじで疫病神退散 富津・民俗行事「綱つり」

©株式会社千葉日報社

大わらじを集落の境界につるす住民=3日、富津市

 厄よけのため集落の境界に巨大わらじをつるす民俗行事「綱つり」が3日、千葉県富津市関尻で行われた。40~70代の住民15人が長さ約1.5メートル、幅約0.6メートルの三つの大わらじを完成させ、集落の境にあたる道路沿いなどにつり下げた。

 疫病神を集落に入れないよう、「ここにはこんなに大きなわらじを履く大男がいるぞ」という意味が込められている。疫病神を門前払いするとたたりが怖いので、酒でもてなすためわらで作った酒だるを添える。疫病が「済みました」「過ぎました」という印として、木炭と杉の枝を付けるのも習わしだ。

大わらじに付ける酒だるを作る

 毎年2月初めに住民がお堂に集まり、約2時間かけて新しい物を作って決まった場所につるす。かつては隣接する集落でも行われていたが、今では戸数17戸のこの地区にしか残っていない風習という。

 20代の頃から参加する班長の鈴木亨さん(67)は「みんなが病気や災難のない1年を過ごせるように」と無病息災を願っていた。