ジャルジャル ネタについてダウンタウン松本からもらったうれしい褒め言葉とは?

『キングオブコント』と『M-1グランプリ』というメジャーコンテストでファイナリストになっているジャルジャルが2月13日、単独ライブのDVD『JARU JARU TOWER 2018 ジャルジャルのたじゃら』を発売する。後藤淳平(左)&福徳秀介が紡ぐ独特の世界は、あのダウンタウン・松本人志も推す。そんな2人の「今の笑い」を探った。(interview 伊藤雅奈子)

――最新DVDを客観的に観ることなんて、できますか?
後藤 ネタの合間に客席に降りて、次のネタに移るという流れだったんで、観客席から僕らはどう見えてるのかっていうのはわかったんですけど、あとで映像でお客さんを確認すると、意外と誰も振り返ってない(笑)。シレーッとしてて、振り返りもせんねんなぁという感じでした。

――前のネタに出た人物が次にも出て、物語がつながっていくという流れは、どのようにして生まれたんですか?
後藤 倉本美津留(放送作家)さんと作家さんも込みでネタを出していって、そっから外側を決めて、無理やりつないでいった感じです。
福徳 打ち合わせのときに作家さんが、「これ全部を通して観たら、後藤さんがかわいそうですね」って言ったんです。ネタの設定が基本的に、全部被害者なんで。「それやったら、これを1本にしたらええんちゃうか」と、こうなりました。
後藤 最初は、僕が同一人物で進んでいこうかとなったんですけど、時系列とかで無理があるんで、今の形に落ちついたんですね。
福徳 全部メンタル的な被害なんですけど、落ちていく感じとか、くたばっていく様なんかは、人それぞれに人生があるなぁって思えますよ。

――業界の大先輩である倉本さんが入ったことによって、進歩や発見があったかと思います。
後藤 僕らにない発想がポンポン出てくるから、新しい方向に導いてくれますよね。
福徳 コミュニケーション能力が、一見高いようでむちゃくちゃ低いんですよ。特殊な低さではあるんですけど、僕らも比較的低いんで、だからうまいことマッチしてるのかなぁと。年齢でいうとちょうど2回り上で、干支も一緒なんですけど、年上すぎて、仲良くなりすぎました。「おっちゃん」って呼ぶし。この前も定食屋でバッタリ会ったんですけど、「おっちゃん、いますやん!」って言いましたから。でも、ちっちゃいころに観てた番組を、実は倉本さんが手がけてた、なんて驚きもありましたよ。『伊東家の食卓』(日本テレビ系)とか。
後藤 今さら驚くというね。「あれも倉本さんやったんですか!?」って。

――昨年は結成15周年という節目でした。振り返ってこの15年は、いかがでしたか?
福徳 デビューしたころは15年もたったら、芸人としてのポジションを確立して、一家の主となって、有名なタレントとしての生活を送れていると思い描いてたんですけど、15年たつと思いのほか、生活環境などの何もかもが違ってた。「まだ若手かい!」と。その反面、どんどんネタを作って、新しいパターンに臨めてるんで、そこはとっても幸せなことやと思う。
後藤 やってることは昔から変わらないんですけど、年を重ねると人間、味が濃くなっていくじゃないですか。ネタも単独ライブも、濃くなっていってる気はしますね。考え方も、シンプルになって。

――おふたりのネタは、松本さんも絶賛していましたね。
後藤 Amazonプライムで、よしもと芸人の過去のネタを観れるみたいで、それを観てくださったらしく、僕らからしたら、「あれを観てんの!?」って驚き。緊張感が走りましたけど、うれしかったですね。
福徳 松本さんが「観たわぁ」って仰ったあとに、「いやっ、観てもたわ」って言い直したんです。むっちゃうれしい褒め言葉でした、小さいころから観てた人なんで。でも正直、そのころは松本さんのほんとのおもしろさをわかってなかったですね。“ごっつ”(『ダウンタウンのごっつええ感じ』フジテレビ系)でも正直、“AHO AHO MAN”以外はわからんかったし。まだ小学生やったんで。

――最後に、今後のジャルジャルの展望を聞かせてください。
後藤 このまま同じ方向で、コツコツやっていけたらなって思いますね。YouTubeというサイトがある限り、毎日ネタを配信しつつ(※)、ライブもやっていってという。
福徳 ネタは僕らの子どもやと思ってるんで、今は8,000人の子どもがいて、大家族なんですよ。最終的には、この8,000人のジャルジャル家族が1つのコントでつながるよう、伏線を張っていきたいです。

“極め顔”ショットいただきました

※18年2月15日から、ジャルジャルのショートコント動画が毎日1本ずつ、Web企画「JARU JARU TOWER」https://jarujaru.com/で配信中。ネタがタワーとして1階ずつ積み上がっていく設定で、コントシリーズ8,000本で2039年11月8日に8,000階に到達予定。

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