島民が観光客送迎 五島・久賀島、4月から実証実験

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 東京のベンチャー企業Azit(アジット)や長崎県五島市などは同市久賀島で、島民がドライバーとなり観光客などを送迎する配車サービスの実証実験を4月にも始める。乗客が同社アプリで発着地を指定すると、事前登録したドライバーが迎えに来て、目的地まで送り届ける仕組み。観光客増加に伴う島のタクシー不足を解消する狙いがある。
 久賀島は昨年7月、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産の一つとして世界文化遺産に登録され、来島する観光客が増えている。一方で市によると、島内のタクシー事業者は1社のみで運転手は4人と少ない。休日や連休、夏休みなどは観光客の配車依頼に対応できない状況が生じているという。
 アジットは2015年から、東京都心でこの配車サービスを提供。現在は地方展開を目指している。昨夏に初の実証実験をした鹿児島県与論島では、今年4月から本格導入する。2例目となる久賀島でも1カ月間の実験で課題を洗い出し、今後の本格運用を目指す。
 乗客は、距離と車種に応じてガソリン代の実費と同社への手数料を支払い、加えて任意の謝礼(0~1万円)をドライバーに支払うことができる。無許可の有償運送「白タク行為」は法律で禁止されているが、このサービスは、自発的に支払われた謝礼金は有償に当たらない-とする国土交通省の通達にのっとっているとしている。またドライバーには書類や面接で事前審査を課し、サービス終了後にアプリで互いを評価するシステムも設け、安全性を高めているという。
 同社や市は今月13日、ドライバーとして協力する島民を対象に説明会を開く。